研究概要 |
今年度はソーシャルネットワークモデルにおけるマルコフ基底を用いた正確検定アルゴリズムの導出を行った。通常のソーシャルネットワークモデルの場合、頻度が0か1であるという制約のため、通常のマルコフ基底の理論が直接は適用できない。しかしHara and Takemura(2010)で提案したように、こうした場合は平方自由な Graver 基底を用いることで正確検定の実装が可能になる。ここではソーシャルネットワークモデルの Graver 基底の導出を行い、実用性の高い正確検定アルゴリズムを提案した。 またこれまで、この研究課題における成果を、2冊の著書 ・S. Aoki, H. Hara, A. Takemura. Markov bases in algebraic statistics, Springer, 2012. ・青木敏、竹村彰通、原尚幸.「代数的統計モデル」, 共立出版, 2013刊行予定. にまとめた。
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