研究概要 |
本年度では,研究目的として掲げた4つの課題のうちの2つの課題,すなわち,Jarque-Bera統計量の近似分布導出と,Jarque-Bera型統計量の新提案に関して,解決を行い,Nakagawa, S., Hashiguchi, H. and Niki, N., Improved omnibus statistic for normality (Computational Statistics, DOI : 10.1007/s00180-011-0258-0)として2011年に刊行予定となった.実際,この論文において,数式処理アルゴリズムを用い,Jarque-Bera統計量の近似分布導出を行い,この結果から問題点を見つけ,さらに新たなJarque-Bera型統計量の提案に至った.そして,その新提案統計量の帰無仮説での分布の正規化変換を与えた.また,検出力の比較の観点から,提案統計量が既知の統計量より,対立仮説に裾の重い分布を仮定した場合に優れていることを示した.
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