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2011 年度 実績報告書

突然変異マウスを用いた運動神経軸索ガイダンス機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22500284
研究機関筑波大学

研究代表者

桝 和子  筑波大学, 医学医療系, 講師 (50344883)

研究分担者 桝 正幸  筑波大学, 医学医療系, 教授 (20243032)
キーワード脳・神経 / 遺伝子 / 発生・分化
研究概要

脊髄運動神経は発生期に筋肉へ投射し、単一の筋肉を支配する。運動神経軸索をガイドする一般的な仕組みについては近年の研究により少しずつ明らかになりつつあるが、個々の運動神経軸索を特定の筋肉へ誘導する分子機構は不明である。我々は、自然発生変異マウスの1つであるpma(peroneal muscular atrophy)マウスを用いて、この問題にアプローチしようとしている。pmaマウスは、先天的に腓骨筋に特異的な萎縮を有し、腓骨神経が腓骨筋を支配しないために神経原性萎縮が起こる。従って、運動神経の特異的投射機構を解明する上で有用なモデル動物になりうると考えられる。
我々は、これまでに、連鎖解析により候補領域の絞り込みを行い、原因候補遺伝子の検索と発現解析を行ってきた。この領域に存在する全遺伝子のエクソン及びその周辺の配列を決定したところ、野性型と異なる配列が多数見出されたが、その多くはマウス遺伝子データベースに登録された配列、もしくはラットなど別の種の野性型個体で見られる配列であったことから、これらの変異は一塩基多型と考えられる変化であった。そこで本年度は、イントロン内の変異がスプライシング異常を引き起こす可能性を考え、pmaマウス胎児から抽出したmRNAをもとにcDNAを合成して、その配列を決定した。しかしながら、これまで調べた範囲内では、野性型と異なる配列は検出されていない。今後、残りの遺伝子に関しても同様の解析を進めるとともに、各遺伝子の定量PCRを行い、遺伝子発現量に変化がないかなどを調べる必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

東日本大震災による試料の損失、実験の中断などもあったが、実験は概ね計画に沿って実施することができた。

今後の研究の推進方策

今後、遺伝子解析と解剖学的解析を平行して行い、原因遺伝子の解明につなげたい。研究計画の変更や研究を遂行する上での問題点はない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Organ-Specific Sulfation Patterns of Heparan Sulfate Generated by Extracellular Sulfatases Sulf1 and Sulf2 in Mice2012

    • 著者名/発表者名
      Nagamine, S., Tamba, M., Ishimine, H., Araki, K., Shiomi, K., Okada, T., Ohto, T., Kunita, S., Takahashi, S., Wismans, R.G.P., van Kuppevelt, T.H., Masu, M., and Keino-Masu, K
    • 雑誌名

      Journal of Biological Chemistry

      巻: 287 ページ: 9579-9590

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Autotaxin is required for the cranial neural tube closure and establishment of the midbrain-hindbrain boundary during mouse development2011

    • 著者名/発表者名
      Koike, S., Yutoh, Y, Keino-Masu, K., Noji, S., Masu, M., Ohuchi, H.
    • 雑誌名

      Developmental Dynamics

      巻: 240 ページ: 413-421

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Crystallographic characterization of the DIX domain of the Wnt signalling positive regulator Ccd12011

    • 著者名/発表者名
      Terawaki, S., Yano, K, Katsutani, T., Shiomi, K., Keino-Masu, K., Masu, M., Shomura, Y., Komori, H., Shibata, N., Higuchi, Y.
    • 雑誌名

      Acta Crystallographica Section F

      巻: 67 ページ: 758-761

    • 査読あり
  • [学会発表] Heparan Sulfate Modification by Endosulfatases is Required for Cortical Axon Guidance2012

    • 著者名/発表者名
      Masayuki Masu, Takuya Okada, Satoshi Nagamine, Tatsuyuki Ohto, Fuyuki Kametani, Masato Hasegawa, Satoshi Kunita, Satoru Takahashi, Kazuko Keino-Masu
    • 学会等名
      1^<st> international symposium/59^<th>NIBB conferences "Neocortical organization"
    • 発表場所
      岡崎カンファレンスセンター(岡崎)(招待講演)
    • 年月日
      20120110-20120113
  • [学会発表] ヘパラン硫酸糖鎖による軸索ガイダンス制御機構2011

    • 著者名/発表者名
      桝正幸、岡田拓也、長嶺聖史、大戸達之、亀谷富由樹、長谷川成人、國田智、高橋智、桝和子
    • 学会等名
      第34回日本神経科学学会大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(横浜)(招待講演)
    • 年月日
      20110914-20110917
  • [備考]

    • URL

      http://www.md.tsukuba.ac.jp/duo/molneurobiol/

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公開日: 2013-06-26  

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