研究課題
これまでに有効性を明らかにしてきた食物由来フェノール化合物のコンビネーション投与による認知機能障害の改善・軽減効果への相乗効果の研究を行った。即ち、1)Aβ蛋白産生系を抑制する化合物であるフェルラ酸(β-secretase modulator)そして2)非Aβ蛋白産生系を亢進する化合物オクチルガラート(α-secretase modulator)を組み合わせた併用投与を行った。PSAPPマウスに、12ヵ月齢から3ヵ月間(15ヵ月齢まで)、胃ゾンデを用いて0.2 mL(総投与量)/mouse(20-30 mg/kg)を24時間毎に経口投与して、その効果を単独投与群そして対照群と比較検討した。また、wild-type littermateマウスにも同様の投与を行い比較検討した。その結果、これらの化合物を併用投与すると、病態モデルマウスであるPSAPPマウスで観察される過活動、物体認識障害、空間認知機能障害などの行動学的障害が単独投与群よりも有意に改善し、相乗効果が得られた。また、単独投与群でも対照投与群と比較してこれらの行動学的障害が有意に改善し、同様の投与を行ったwild-type littermateマウス群と有意差がないレベルに改善した。これら化合物の投与は、正常マウスの認知機能亢進には影響しなかった。即ち、アルツハイマー病の治療にさらに有効となり得る研究データを集積できた。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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