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2011 年度 実績報告書

軸索ガイダンスにおける成長円錐の自律性と翻訳トランス因子の役割

研究課題

研究課題/領域番号 22500336
研究機関横浜市立大学

研究代表者

佐々木 幸生  横浜市立大学, 医学研究科, 特任准教授 (10295511)

キーワード横浜市 / 神経生物学 / 翻訳調節 / マイクロRNA
研究概要

本年度は神経軸索及び成長円錐の翻訳トランス因子のうち、マイクロRNA(miRNA)について解析した。miRNAは17-25塩基からなる非コードRNAであり、ターゲットとなるmRNAと結合し翻訳を制御することが知られている。神経細胞においては、細胞体及び樹状突起における局在は既に解明されているが、軸索・成長円錐においては全くの不明であった。我々は軸索におけるmiRNAの局在を解明するために、軸索を高純度かつ高収率で単離するための新規培養法「ニューロンボール法」の開発に成功した。大脳皮質神経細胞を用いてニューロンボール培養法を行い、軸索と細胞体画分を調製したところ、核小体RNAが1/1000しか混入せず、また樹状突起マーカーであるMAP2が免疫プロットでほとんど検出されなった。よって、この方法を用いて細胞体・樹状突起を含まない高純度の軸索画分が単離できることが示された。次に軸索と細胞体miRNAのオミクス(miRomics)解析を行い、同培養系で発現している159種のmiRNAのうち、miR-134、720を含む7種のmiRNAが細胞体に比べて軸索により蓄積していることを明らかにした。この結果から、miRNAは細胞体から軸索に能動輸送により輸送され蓄積している事が示唆される。さらに軸索・成長円錐における局在を可視化するために、現在蛍光in situ hybridization法(FISH)法を用いて解析しつつある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新規培養法「ニューロンボール法」の開発に成功し、miRNAのオミクス解析ができることが示された。
今回同定された軸索miRNAの役割を今後検討していく予定である。

今後の研究の推進方策

おおむね計画通りに振興しているので、現在のところ研究計画を変更する予定はない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] CRMP5 (Collapsin Response Mediator Protein 5) Regulates Dendritic Development and Synaptic Plasticity in the Cerebellar Purkinje Cells2011

    • 著者名/発表者名
      Yamashita, N., Mosinger, B., Roy, A., Miyazaki, M., Ugajin, K., Nakamura, F., Sasaki, Y., Yamaguchi, K., Kolattukudy,P., Goshima, Y.
    • 雑誌名

      J. Neurosci

      巻: 31 ページ: 1773-1779

    • DOI

      DOI:10.1523/JNEUROSCI.5337-10.2011

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Regulation of chemotropic guidance of nerve growth cones by microRNA2011

    • 著者名/発表者名
      Han, L., Wen, Z., Lynn, R. C., Baudet, M. L., Holt, C. E., Sasaki, Y., Bassell, G. J., Zheng, J. Q
    • 雑誌名

      Mol. Brain

      巻: 4 ページ: 40

    • DOI

      DOI:10.1186/1756-6606-4-40

    • 査読あり
  • [学会発表] Brain-derived neurotrophic factor regulates localization of microRNA-720 in growth cones2011

    • 著者名/発表者名
      佐々木幸生, Xing, L., Gross, C., 五嶋良郎., Bassell, G.J.
    • 学会等名
      第84回日本生化学会大会
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都)
    • 年月日
      2011-09-24
  • [学会発表] Brain-derived neurotrophic factor regulates localization of microRNA-720 in growth cones2011

    • 著者名/発表者名
      Sasaki, Y., Xing, L., Gross, C., Goshima, Y., Bassell, G.J.
    • 学会等名
      第34回日本神経科学大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(横浜)
    • 年月日
      2011-09-16

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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