研究課題/領域番号 |
22500389
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
張 丹青 順天堂大学, 医学部, 助教 (40296877)
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研究分担者 |
小林 敏之 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40260070)
樋野 興夫 順天堂大学, 医学部, 教授 (90127910)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | Erc/mesothelin / Tsc2遺伝子 / GPIアンカー蛋白 / ノックアウトマウス / シグナル伝達 |
研究概要 |
Erc(Expressed in renal carcinoma)遺伝子は遺伝性腎癌モデルEkerラットの腎発がん過程で特異的に発現する遺伝子で、ヒト中皮腫に関連するmesothelin遺伝子のホモログであり、Tsc2 KOマウスの腎腫瘍細胞においても強発現している。Tsc2+/-;Erc-/-マウスの腎腫瘍サイズは Tsc2+/-マウスの腫瘍に比べ、有意に小さい。 我々はTsc2 KOマウスおよび樹立した腎腫瘍細胞株を用いて、腫瘍発生・増殖におけるErc/mesothelinのシグナル伝達系への影響およびそのメカニズムの解明をさらに進めた。その結果:(1)Erc/mesothelin は脂質ラフトに存在することがわかった。(2)Tsc2/Erc両欠損腎腫瘍細胞株にErcを強発現させた場合、EGF受容体全量が著しく減少し、リアルタイムPCRおよびGeneChip解析によりEGF受容体遺伝子のmRNA量が減少する傾向があった。(3)細胞表面タンパク質のエンドサイトーシス分析の実験結果により、Ercを強制発現させた場合、Integrin/ILK複合体のリサイクリングが速くなることが示唆された。一方、Ercは細胞表面のみに存在し、リサイクリングしないことが解った。 以上結果から、我々が以前得たErcによるIntegrin及びその下流のPI3K-Aktシグナルの制御は脂質ラフトを介して、EGF受容体などシグナル伝達系に重要な分子の動態変化を惹起することにより生じていることが推察された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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