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2012 年度 実績報告書

新規ガストランスミッターデリバリーによる末梢循環改善方法の開発的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22500403
研究機関東京大学

研究代表者

水野 理介  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (30273080)

研究分担者 一色 政志  東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (70302734)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード硫化水素 / ガスバイオロジー / 微小循環 / リンパ管
研究概要

SDラットの腸骨リンパ節から摘出した集合リンパ管(輸入リンパ管)における内因性硫化水素産生と、集合リンパ管に対する外因性硫化水素の反応性をex vivoの実験系で検討した。その結果、1)PAG(選択的CSE阻害薬)は、集合リンパ管の自発性収縮頻度を有意に増加した。従って、集合リンパ管からの硫化水素の基礎的分泌は、集合リンパ管の自発性収縮を調節していることが判明した。2)硫化水素の基質であるL-システインは、集合リンパ管の自発性収縮頻度を有意に減少させた(負の変時作用)。このL-システインによる集合リンパ管負への変時作用は、PAG処置によって正の変時作用へと転じた。3)硫化水素のドナーであるNa2Sは、集合リンパ管自発性収縮に対して負の変時作用を惹起した。グリベンクラミド(選択的ATP感受性K+チャネル阻害薬)は、このNa2Sによる負の変時作用を有意に解除した。4)SDラットのリンパ系組織(腸骨リンパ節とその輸入リンパ管)におけるCSEの発現とその分布を免疫組織科学によって検討した。CSEは、集合リンパ管壁に(平滑筋や細胞外マトリックス)分布していることが判明した。さらに興味深いことに、CSEはリンパ節辺縁洞床面の内皮細胞に限局して強発現していることが判明した。これらの結果は、リンパ系組織におけるCSE分布の多様性を示す。5)集合リンパ管のL-システインによる負の変時作用は、集合リンパ管壁に存在するCSEによる内因性硫化水素産生を介して発現し、その反応性の一部にATP感受性K+チャネルの関与する事が判明した。6)本研究は、硫化水素や含硫アミノ酸によるリンパ管の生理学および病態生理学のメカニズムの解明やその関連するリンパ管系疾患の治療に対する橋渡し研究として重要な知見を提示できた。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 微小-リンパ循環学の基礎と臨床獣医学への橋渡し2013

    • 著者名/発表者名
      水野理介
    • 学会等名
      第85回獣医麻酔外科学会
    • 発表場所
      福岡市
    • 年月日
      20130112-20130113
  • [学会発表] High salt inhibits lymphatic transport function through regulation of Na+-K+-ATPase activity2012

    • 著者名/発表者名
      Risuke Mizuno
    • 学会等名
      American Heart Association Scientific Sessions 2012
    • 発表場所
      Los Angeles アメリカ合衆国
    • 年月日
      20121103-20121107
  • [学会発表] 高濃度NaClはリンパ管のポンプ機能を阻害する:Na+-K+-ATPaseの関与2012

    • 著者名/発表者名
      水野理介
    • 学会等名
      第35回日本高血圧学会総会
    • 発表場所
      名古屋市
    • 年月日
      20120920-20120922

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公開日: 2014-07-24  

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