本研究は、後傾立位時の膝蓋骨移動、および踵部圧分布の大きな変化が、後傾立位の位置情報になることを検討した。 平成22年度と23年度は後傾時の膝蓋骨の上方移動に焦点を当て、それぞれ26名、9名の健常者を対象に検討した。その結果、膝蓋骨移動に関する情報は位置情報として重要であること、および膝蓋骨上部の軽い圧迫が膝蓋骨の移動を知覚し易くすることを明らかにした。 平成24年度と25年度は、踵部圧分布の大きな変化に焦点を当て、それぞれ9名、15名の健常者を対象に検討した。その結果、後傾時の踵圧情報の大きな変化が位置情報になり得ること、および圧情報の付加効果は位置知覚能が低い場合に有効であることが示唆された。
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