22年度の研究計画は、従来使用していた非侵襲的センシング装置を改良して、在宅や学外での臨床データの収集を可能にすると共に、被検者のセンサに対する違和感の軽減、収集するデータの信頼性を高めることを目的に、「非侵襲センシング装置の改良」を行うことであった。 非侵襲センシング装置の改良のポイントとしては、(1)装置自体の小型化及び附属品の装置への一体化、(2)センサの不安定感や違和感の軽減、(3)トリガの手動からタッチ式への変換などであった。(1)については軽量化と小型一体化が図られて臨床でのデータ収集が容易になったと思われる。(2)については喉頭の動きを捉えるセンサと甲状軟骨部分との完全接着が困難で、数回のデモにより固定材料や固定方法のやり方を工夫するも解決が困難なために、フィルム状センサに切り替えて、センサの変更により完成に近かったデータ収集用のマイコンボードやプログラムについても修正が必要となった。(3)についてはタッチ式へ変更を行ったが、タッチした部分で反応が起こることから、トリガとして一定の基準化ができるかが疑問の残るところである。 23年度は、臨床で改良した非侵襲センシング装置を使って、波形状の摂食リスクを捉えて一定のデータ化を図るとともに、非侵襲センシング装置の更なる改良点についても併せて検討する計画である。
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