研究課題/領域番号 |
22500463
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
平原 成浩 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 客員研究員 (70218808)
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研究分担者 |
上田 裕市 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (00141961)
五味 暁憲 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10325798)
緒方 祐子 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (50549912)
中村 典史 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (60217875)
新中須 真奈 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 客員研究員 (60457653)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 口蓋裂 / 口蓋裂言語 / 異常構音 / 舌圧 / 視覚化音声 |
研究概要 |
口蓋裂に伴う異常構音を識別する目的で、本年度は種々の口腔機能に大きな制限が生ずる口腔癌術後を対象(被験者)として圧センサーを用いて音声発声時の運動パターンを解析する方法の確立を行った.また,あわせて本センサーを用いた計測結果の定量化を試みた. 定量化には被験者専用規格定量されたφ25㎜円柱分銅500gを用いた.表面を平滑処理した平面鉄板に圧センサー敷き,その上に分銅を置くことで初期のキャリブレーションを行った. 口腔癌術後患者に対して個々に口蓋床を作製し,その口蓋面にフィルム型圧センサーを貼付し舌の運動を舌の接触圧として測定した.さらに,被験者にセンサーで測定される圧検出画面を見てもらいながら構音指導を行い,本人が舌運動のポイントをつかめるかを確認した. 口腔機能が減少していることで,センサー違和感の訴えは健常人よりも少なかった.しかし,舌運動が障害されている患者の場合には口蓋面のセンサーまで接触に至らない場合も生じるため,運動の度合いを正確に把握できない点もあり,健常人と同様の計測方法をとることに疑問が生じた.ただ,採取された運動圧については動的な圧分布の変化を細かく計測可能であった.測定した運動時圧は,専用の解析ソフトウェアを用いて圧力ごとに色彩表示することで圧分布を視覚的に認知させられるため,異常構音者の舌接触パターンが正常構音者と異なっていることを被験者に自覚させ,かつ舌運動パターンの違いを健常者と同様の運動パターンに導くように指導することができると思われた. 以上より,本装置は口腔癌等の疾患に基づく構音障害などの訓練にも有効に用いることができることが示唆された.今後は本来の目的である口蓋裂患者を対象とした臨床応用へ結びつけるように進めていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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