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2010 年度 実績報告書

新規物理療法である不規則性振盪振動刺激装置の開発とそれを用いた骨折予防効果の検証

研究課題

研究課題/領域番号 22500484
研究機関藤田保健衛生大学

研究代表者

山田 晃司  藤田保健衛生大学, 医療科学部, 准教授 (60278306)

キーワード骨密度低下 / ISVSr / 骨折予防 / 筋肥大 / 体脂肪
研究概要

実験は、閉経後の高齢者女性を想定したモデルマウスである卵巣摘出した群と野生型の2群に分類し、それぞれの群に対して、水平回転式の振盪刺激を行った群と行わない、計4群に区分した(卵摘/刺激:+/+,+/-,-/+,-/-)。回転軸がずれる水平盤を一定の速さで回転させる振盪刺激を毎日30分週6回を10週間継続した後に大腰筋を採取し、タンパク質発現解析と組織学的解析による筋線維の短径と線維数の計測を行なった。
筋線維の形態計測解析から刺激群の大腰筋に肥大が確認された。また、筋肥大を促進するタンパク質であるGDF-8と筋の発生・分化に関与するMyf-5, Myf-6のタンパク質は、刺激によりその発現が増加傾向を示した。大腰筋の肥大はその筋の起始部が腰椎にあり、この刺激により腱を介して直接、骨に刺激を与えたり、その周辺の結合組織、膜、血管を介した間接的な腰椎への刺激となっているのではないかと考えた。これは、腰椎の骨密度低下を防止し高齢者の圧迫骨折を予防できる運動になる可能性が示唆された。そこでテトラサイクリンとカルセインを用いて骨ラベルを行い、骨形態計測を実施しその影響を解析した。現在、その解析途中にあるが劇的な骨密度低下防止とはいかないものの骨密度低下スピードを緩和するような傾向が得られている。これは以前、研究代表者が発表した成果の1つに大腿骨の骨密度低下の緩和と同様な結果が得られていることが推察される。水平板回転装置による刺激運動は大腿および下腿の筋群に作用しその筋を肥大させ下半身の安定化に役立つと考えられる。今後はこの刺激強度を上げることは、将来人へと応用する際に危険を伴うと考えられるため、筋肥大を促進させるアミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシン(BCAA)を投与し、より筋からの刺激を骨に伝える方法を改善し、発展させマウスによる解析を継続する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] shaking stimuli can retard accelerated decline of bone strength of a mouse model assumed to represent a postmenopausal woman.2010

    • 著者名/発表者名
      Kouji Yamada, 他2名
    • 雑誌名

      J Anal Bio-Sci

      巻: 33(4) ページ: 355-365

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 振盪刺激がマウス大腰筋に及ぼす影響について組織学と特異的タンパク質の発現量からの検討2010

    • 著者名/発表者名
      伊藤正典, 他4名、山田晃司
    • 雑誌名

      形態・機能

      巻: 9(1) ページ: 3-11

    • 査読あり
  • [学会発表] 震盪刺激装置を用いた運動療法がマウス下肢帯の筋に与える影響について2010

    • 著者名/発表者名
      山田晃司
    • 学会等名
      第33回日本分子生物学会年会第83回日本生化学会大会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド(兵庫県)
    • 年月日
      20101207-20101210

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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