研究課題/領域番号 |
22500490
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研究機関 | 兵庫医療大学 |
研究代表者 |
野崎 園子 兵庫医療大学, 医療福祉学部, 教授 (50463477)
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研究分担者 |
芳川 浩男 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90273680)
道免 和久 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (50207685)
土肥 信之 兵庫医療大学, 医療福祉学部, 教授 (50104807)
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キーワード | 嚥下障害 / リハビリテーション / メトロノーム / 在宅療養 |
研究概要 |
研究目的 本研究は、短期試験で有効性を確認したメトロノームによる嚥下訓練について、在宅における長期継続性と長期効果の検討を目的とした。 研究方法介入前向きオープンスタディ。 対象:脳血管障害またはパーキンソン病の嚥下障害患者12例。 方法:1)訓練スケジュール:メトロノーム6拍子による嚥下訓練を6ヶ月継続。 2) 訓練方法:在宅でメトロノーム訓練を自己訓練として一日1回、および、毎食事中にメトロノームに合わせて嚥下する。3)評価(A)訓練継続状況、嚥下造影(VF)(B)ベッドサイド評価として、嚥下状態の問診、反復唾液のみテスト、改訂水のみテスト、(C)肺炎の発症と満足度。 結果:(A)10名は6ヶ月間継続、2名は骨折および不整脈のため中断した。VF評価は2名の言語聴覚士が独立して解析。以下模擬食品のジュース、ゼリー、クッキーの順に、開始前/6か月後の結果を示す。口腔咽頭移送時間は0.77/0.66、1.47/1.43、1.42/0.97、口腔移送時間は0.39/0.31、0.57/0.51、0.77/0.64(以上中央値(msec)、喉頭蓋残留スコアは、0.40/0.55、1.50/0.40、2.15/1.35、梨状窩残留スコアは、0.60/0.35、0.55/0。30、0.40/0.45(以上平均値であり、口腔移送時間の短縮と咽頭残留の減少を認めた。 (B) ベッドサイド評価:開始前→6か月後を示す。問診では、むせ7名→2名、咳5名→0名、湿声3名→1名、咽頭違和感2名→2名。反復唾液のみテストは、4回→5回/30秒、改訂水のみテストは、プロフィール4→5(以上中央値)であった。いずれも改善を認めた。 (C) 新たな肺炎発症はみられず、QOLスケールSF8は19→19(中央値)であった。 結論:メトロノームによる嚥下訓練は在宅で長期に継続可能であり、長期訓練効果が期待できる。
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