研究課題/領域番号 |
22500499
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宗形 光敏 東北大学, 大学院・医学系研究科, 非常勤講師 (30312573)
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研究分担者 |
松浦 祐司 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10241530)
植松 貢 東北大学, 病院, 講師 (90400316)
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キーワード | 経管栄養 / 近赤外光 / 医療安全 |
研究概要 |
平成22年度までの検討から、光源として用いる光は近赤外領域が適していると考え得られたため、23年度は近赤外光の利用を前提に以下の様々な検討を行った。 ファイバ材質は、柔軟性と耐久性を考慮し、多成分系ガラスからプラスチック(ポリメタクリレート)に変更した。光線追跡によるシミュレーションの結果、各ファイバ先端端面角度は最も側方に光を放射する45度が至適であると判明した。 生体サンプル(食肉)を用いた計測に加え、モンテガルロシミュレーションを導入した。入射光子数10^7個、吸収係数、散乱係数、非等方性パラメータは文献より生体組織の近赤外領域の代表値を用いた。シミュレーションの結果、今回用いている生体サンプル(食肉)よりも損失が約10dB高いことが推定された。このことより、実用化に向けてファイバ端出力と測定感度の増強が必要となった。 そこで、光源は発光ダイオードに変えて、より効率よく光をファイバに導入できる低出力ピグテイルレーザ(830nm)とし、安全のためレーザに流す電流に制限を加えて使用した。また、より低い出力で透過光を観察できるよう、赤外線スコープから冷却CCDカメラに変更し、随時収得画像に差分処理を適応できるようにした。このシステムを用いた、研究代表者を被験者とした検討で、腹壁透過光を確認することができ、位置は解剖学的に胃壁最浅部分(左季肋下)と一致した。 本年度は、シミュレーション結果から必要とされるファイバ端出力が実現でき、また尖端からの光の分散も制御できた。さらに、撮影装置の感度と画像処理の向上により、人体腹壁の透過光が観察され、実用化に向け前進したといえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
シミュレーションから必要とされるファイバ端の出力と分散の制御を実現でき、さらに、人体腹壁を透過した光を観察できるところまでは到達した。しかし、臨床の場での有用性の実証のためには、さらに観測画像の視認性を上げる必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、さらに撮像系を工夫し、より視認性の高い画像が得られるようにする。またファイバシースの光の漏れを低減し、光源はより時間当たりのエネルギーを下げるため、CW型に加え、PW型も検討する。
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