研究課題
平成24年度は、まず、顔の向きやスケール変化に対する目検出法の精度評価を行った。実験では、300名の顔画像を用いて、Roll(-30°~30°)、Yaw(-30°~30°)、Pitch(-15°~15°)の回転(顔の向き)変化、および虹彩直径が21~41pixelsとなるスケール変化に対して目検出率を求めた。顔のRoll、Yaw、およびPitch 回転変化に対する両目検出率はスケール変化にほとんど影響されず、いずれの回転変化においても90%程度(Roll:87.7、Yaw:91.1、Pitch:89.2)であり、スケール変化に対する両目検出率の標準偏差は2.6%以下であった。これらの結果より、本手法が顔の向きやスケール変化に頑健であることを示した。次に、カメラで取得した映像から、ユーザの顔幅や両目間中心位置を利用したカメラ制御法の精度評価を行った。カメラで取得した映像の任意の位置に被験者を配置して実験を行った結果、すべての位置において95%以上の割合で所定の制御が行えることを確認した。最後に、重度障碍者のための入力装置として、眼球運動のみによるカーソル制御法を開発し、その操作性評価を行った。クリック操作の評価実験では、画面中央に配置した“Start”ボタンを中心として8方向に数字が書かれたボタンを配置し、順にクリックしてもらった。カーソル操作のための設定パラメータを被験者で同一のものを使用した場合(統一パラメータ)と、個人ごとに変更した場合(個人パラメータ)について、クリックに要する時間を計測した。その結果、統一パラメータではクリックに要する時間が訓練5日後に平均として約11.6秒であったが、個人パラメータではクリックに要する時間が訓練3日後に平均として約8.9秒となり、2.7秒短縮された。これは、個人パラメータを使用することにより操作性が向上することを示している。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of International Council on Electrical Engineering
巻: 3 ページ: 103-110
Proc. 2012 IEEE International Conference on Systems, Man, and Cybernetics
巻: - ページ: 2942-2946