研究課題/領域番号 |
22500513
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
松浦 博 静岡県立大学, 経営情報学部, 教授 (60451085)
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研究分担者 |
田中 〓男 筑波技術大学, 産業技術学部, 教授 (10369308)
岡崎 彰夫 筑波技術大学, 産業技術学部, 教授 (20516679)
秀島 雅之 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 講師 (50218723)
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キーワード | ヒューマンインターフェイス / 健康・福祉工学 / パターン認識 / 音声情報処理 / 障害学 |
研究概要 |
本年度はすでに実装している子音領域推定機能に加えて母音領域推定アルゴリズムを策定し、音声分析システムVoiceAnalyzerに母音領域推定機能として組み込んだ。また、母音領域の表示・非表示を選択できるようにし、従来同様の簡素な使い易さも維持するようにした。また、アイコンを押すだけで音声セグメントラベル系列をCSVファイルとして保存し、この音声セグメントラベル系列に基づいて筑波技術大学で開発したマッチングプログラムを起動する機能を実装した。さらに、静岡県立大学で開発しているExcelベースのマクロを使用しないでユーザインタフェースを比較的簡単に開発可能なStiLLのプログラムで構成されているモーラ判定機能および音素判定機能を起動するアイコンも実装した。もちろん、モーラ判定機能および音素判定機能については系統的に分析し、訓練者に理解しやすい形式としてまとめることを目標としている。 筑波技術大学では、聴覚障害者の矯正のための訓練手法について検討した。すなわち、自分の発音と模範的な発音とを比較して、異なる個所、同一とみなせる個所を把握し、異なる個所について修正・練習する手法である。 VoiceAnalizerをこのような目的に用いるとき、音声訓練の専門家ならばVoiceAnalizerの出力(音声セグメントラベル系列)を比較して異同を指摘することができる。しかし、必ずしも専門家ではない指導者(たとえば母親)あるいは聴覚障害者自身がこの異同を識別することは容易ではない。ここでは、指導者と訓練者の音声セグメント列を比較して部分ごとの一致不一致を自動検出するプログラムを試作し、訓練者の間違いを指摘する機能の可能性を示した。今後は、VoiceAnalizerが定めた分節の数が異なったり、異なる区切りが行われたりする場合への対処について検討する予定である。
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