本研究では、重症心身障害児(者)(重症児と略す)の在宅ケアを支援するためにICTシステムを導入し、3つの情報ネットワーク基盤を設定して実証運用を行った。情報ネットワーク基盤は、1)家族の職場からの見守り支援、2)重症児施設によるケアホームでの地域生活支援、3)特別支援学校からの教育支援を目的とし、併せて重症児施設による医療支援も行われた。その結果、見守り基盤は患者の体調を把握するうえで大きな助けとなることが示され、家族に安心感をもたらした。地域生活基盤は健康管理を支えるのみならず、利用者の地域生活を促すために有用であった。教育基盤は居宅での訪問教育と教室での学習を一体化できる可能性が示唆された。
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