1。視床下部ニューロンから傍細胞記録を行うための動物麻酔条件や電極刺入部位の検討を行った。イソフルラン1.5~1.7%(毎分1リットル)で良好な結果を得た。刺入部位はブレグマを基準に尾側へ3.0-3.2mm外側へ1.3mm深さ8-8.5mmで記録しやすい結果を得た。 2。数ヘルツで自発発火するニューロンや、散発的に発火するニューロンを観察することができた。さらにそれらニューロンにニューロビオチンを電気泳動的に注入し、潅流固定後脳の薄切切片を作成し免疫組織化学的にニューロビオチン陽性細胞を観察することができた。オレキシンニューロンであるかを同定するためにオレキシン抗体による免疫染色はこれからの課題である。 ここまでに、傍細胞記録法による観察と電気泳動による神経トレーサー注入がうまくいくことが確認された。また、比較的効率よく目標となるニューロンを記録する脳領域の確認ができたことは、今後の実験を効率良く進める上で重要な観察結果を得られた。
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