研究概要 |
本年度(~平成24年3月31日)の研究実施計画 研究代表者は、これまで三度に渡り予備調査として、アメリカ合衆国連邦議会図書館を手始めとして、教育省、マサチューセッツ州立大学及びアマースト大学特別資料室所蔵コレクション、ハーバード大学ホートン図書館・同大学医学部附属図書館、ジョンズ・ホプキンズ大学特別資料室等を訪問し、本テーマに関する研究討論及び史料収集を行って来た。これらのことから得られた成果・知見をもとに、本研究を更に進めて行く準備がある。すでに収集している以下の史料の分析を進め、本資料間の関連性、意義等の吟味を行い日本と米国における体育交流の実像に迫って行く。 〈平成23年度の研究計画及び方法> 1. アメリカン・ボード来日米国人宣教師関係文書の調査・研究 : これまで明らかにした史料収集の場所を、更に広げて、Congregational Library, Harvard University HortonLibrary,同志社大学人文科学研究所をこれ等に加える。これまでに書簡の分析を行い明らかになった点は以下の通りである。(1)1876年11月2日付書簡 : ボストン本部→日本ミッション「(田中)不二麿はアメリカン・ボードの全面的支援を得て、日本で始める体操の指導者として、リーランドという若いお雇い教師を獲得した。(2)1880年9月27目付書簡 : 京都ステーション→ボストン本部「G.A.リーランドをミッションの医師として採用」、(3)1880年10月2日付書簡:ボストン本部→京都ステーション「G.A.リーランドが日本政府との契約を一年間延長の件」、(4)1881年5月11日付書簡 : 京都ステーション→ボストン本部「81年度の学校報告」、次いで 2. 日本の先駆となったアマースト・グループにおける体育に関する先行研究の整理及び資料の調査・分析 ; 1 アマースト大学の事例~体育の科学的指導法とリーランドによるアマースト体育の伝達、2)マサチューセッツ農科大学の事例~軍事教練の重視と配属将校制度の導入、3)ウィリストン・セミナリーの事例-アマースト大学モデルの教育方針と体育の重視について、それぞれのテーマに関する検討を行った。 最後に、3. アマースト・グループと札幌農学校との結びつき、に関して詳しく検討を行った。
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