• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

身体接触を伴うゲーム教材の教育効果-低・中学年を対象として-

研究課題

研究課題/領域番号 22500542
研究機関兵庫教育大学

研究代表者

後藤 幸弘  兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (00047391)

研究分担者 日高 正博  長崎大学, 教育学部, 准教授 (80452853)
キーワード身体接触 / すもう(棒すもう) / カバディ(タグカバディ) / タッチフットボール / 攻撃性 / 体気づき / 体性感覚 / 児童
研究概要

ハードな身体接触を伴う運動の教育的効果を「情意面」及び「身体への気づき」の観点から検討した。すなわち、「組ずもう」と身体接触を伴わない「棒ずもう」の授業を4年生児童を対象に実施した。また、抱きつきで相手を止める「カバディー」とタグを取ればアウトになる「タグカバディ」の授業を3生児童を対象に実施した。さらに、タッチフットボールを3年生を対象に実施した。いずれについても「よい授業への到達度調査」「攻撃性調査」「筋出力の制御力」「体への気づき調査」によって、「攻撃性」及び「身体への気づき」の変化を検討した。
その結果、「組ずもう」は、「棒ずもう」に比べ、児童の攻撃的な感情の表出を押さえ、身体への気づきを高め得ることが認められた。また、身体接触を伴うカバディならびにタッチフットボールの授業は,ゲーム領域の教育内容である作戦の高まりが期待できる教材に成りうることが認められ、抱きつきで相手を止めるカバディ、タッチフットボールは,子ども達の身体感覚を高めると同時に,攻撃性を抑えてルールを守ろうとする態度や他者への思いやりの気持ちを育む可能性のあることが示唆された。
加えて、体性感覚の皮膚感覚の代表として、二点識別能力(スピアマン式触覚計)と重量弁別能力、固有感覚の代表として最大握力の2分の1の力を正確に発揮できるかでみた筋出力の制御力の加齢的変化を横断的に検討した。その結果、これらの三つの能力間には有意な相関関係は認められず、体性感覚の別個の能力を測定していると考えられた。これらの能力をT得点化して総合評価した体性感覚は、加齢的に発達し、6年生で成人のレベルを示す傾向のあることが認められた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

タッチフットボールの比較対象実践をのぞき順調に進んでいる。
当初計画にない体性感覚の発達的変化について測定できた点は、計画以上に進展しているといえる。

今後の研究の推進方策

3年次の研究を計画どうりに進める。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 身体接触を伴う運動(カバディ)の教育効果について-3年生児童を対象として-2012

    • 著者名/発表者名
      筒井茂喜, 日高正博, 上原禎弘, 後藤幸弘
    • 雑誌名

      実践学論集

      巻: 第13号 ページ: 265-276

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 身体接触を伴うゲーム教材(タッチフットボール)の教育的効果-3年生児童を対象として-2012

    • 著者名/発表者名
      立石晃平, 原田尚幸, 中村俊一, 筒井茂喜, 日高正博, 後藤幸弘
    • 雑誌名

      兵庫教育大学教科教育学会紀要

      巻: 第25号 ページ: 20-29

  • [雑誌論文] ハードな身体接触を伴う『すもう』の教育的効果について-小学校3年生を対象として-2011

    • 著者名/発表者名
      筒井茂喜, 日高正博, 後藤幸弘
    • 雑誌名

      日本教科教育学会誌

      巻: 第34巻2号 ページ: 11-20

    • 査読あり
  • [学会発表] 身体接触を伴う運動「すもう」の教育的効果について-小学校4年生を対象として-2011

    • 著者名/発表者名
      筒井茂喜, 日高正博, 後藤幸弘
    • 学会等名
      日本スポーツ教育学会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20111100
  • [学会発表] 身体接触を伴う運動の教育的効果に関する研究-「組ずもう」と「棒ずもう」の比較を通して-2011

    • 著者名/発表者名
      筒井茂喜, 日高正博, 後藤幸弘
    • 学会等名
      日本体育学会
    • 発表場所
      鹿児島
    • 年月日
      20110900

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi