研究課題/領域番号 |
22500555
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
加藤 尊 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 准教授 (00329913)
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研究分担者 |
山下 剛範 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 助教 (10410937)
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キーワード | MRI / 骨形態 / 横断面分析 / DXA / ジャンプ |
研究概要 |
本年度は中高年女性を対象とし、トレーニング実験に参加して頂いている。重力方向へ大きなインパクト負荷の加わらないスイミングスクールに定期的に、しかも複数年通っている中高年女性に参加をお願いした。2か所のスイミングスクールにて、片方のスクールではジャンプエクササイズを週2回、1日20回、インターバル時間を10秒以上取ってもらい、着地時の衝撃を抑えるためバランスパッドへ着地してもらった。もう一方のスクールでは、食事調査の後、カルシウム摂取量が足りない方もいることを伝え、1粒300mgのカルシウムサプリメントを毎日取って頂くようにお願いした。 DXA法にて大腿骨近位端部と腰椎の骨塩量、骨面積、骨密度を測定した。また、同一日に同脚側の大腿骨中位部横断面のMR画像測定を行い、画像より横断面の3次元的な指標として皮質骨面積、Imax,Imin等を算出した。被検者を若年期(中学校、高校)に運動あり(体重が:負荷となる:例えば、水泳は運動なしに含まれる)、運動なしの2群に分け、身長、体重を共変量とした共分散分析を行った。 中高年女性の中で若年期に体重が負荷となるような運動部に属していた群は、そうでなかった群と比べ骨塩量が腰椎と大腿近位端部全体で有意に高かった。また、MRI分析より得た皮質骨横断面積、Imax、Iminなど骨強度諸指標も運動群で有意な高値を得た。40年程たった現在でも、骨には昔の運動によって強化された骨強度は維持されている可能性が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画は概ね順調に進展している。現在問題がある点は、DXAデータよりHip Stricture Analysisのプログラムを組むための、アロカ社データのファイル構造を知ることにある。ファイル構造を我々と共有することに何ら不利益は無いと思うが、ファイル構造の必要個所の情報を製造元に公開してもらえていない。その点以外は順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
DXAデータよりHip Stricture Analysisのプログラムを組むための、アロカ社データのファイル構造を知ることにある。現在、DXA測定の分析部位、またその付近のMRI横断面積の分析を行っている。こちらが上手く進めば、Hip Stracture Analysisとの比較などもできる可能性があり、大腿骨近位部の横断面による骨強度分析に対して非常に有意であると考えている。
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