研究課題/領域番号 |
22500561
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
齊藤 まゆみ 筑波大学, 体育系, 准教授 (00223339)
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研究分担者 |
澤江 幸則 筑波大学, 体育系, 准教授 (20364846)
松元 剛 筑波大学, 体育系, 准教授 (90209643)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 体育 / アダプテッド体育 / インクルーシブ体育 / 教材開発 / アダプテッド・スポーツ |
研究概要 |
特別支援教育制度において、アダプテッド・スポーツ教育を推進するために必要となる体育の方向性を明らかにすることが本研究の目標である。その目標を達成するために、現段階では個別事例として取り組まれているアダプテッド・スポーツ実践例を収集し、共通する因子を抽出し、体系化することを試みる。このことから、特別支援教育制度における体育の方向性を検討し、アダプテッド・スポーツ教育としての新しい教材を提案する。これをもとに、既成の概念にとらわれないアダプテッド・スポーツ教育としての新しい教材を開発することが本研究の目的である。 今年度は、アダプテッド・スポーツ教材の体系化のために国内外のアダプテッド・スポーツ教育実践例の収集をおこない、データベースを作成し分析をした。その結果、特別支援教育制度における体育の方向性について、A通常体育にインクルージョンするために必要なアダプテーションとBアダプテッド体育のための教材開発という2つの視点が必要であることが示された。そこで、A通常体育にインクルージョンするために必要なアダプテーションとして、スポーツ教育モデル、ペア学習などの教授モデルを用いた事例的検討を行った。また、Bアダプテッド体育のための教材開発では、フラッグフットボールをもとにアダプテッドフラッグフットボールを試作した。試作教材を用いて、体育教員を希望する大学生を対象とした模擬活動を実施し、評価の指標を作成した。一連の結果は、日本体育学会第63回大会や The 12th Asian Society of Adapted Physical Education and Exercise Symposium (ASAPE 2012) で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
国内外の実践例の収集に関して、事前に内諾を得ていた研究協力校から、人事異動に伴う協力辞退の申し出があったことに伴い、新たな研究協力校を得るために時間を要したが、アダプテッド・スポーツ関連学会員の協力のもと、研究計画の変更をすることなく進めることができている。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度であり、成果発表とその評価段階であるので、より多くの研究協力校(教員)を得ることが必要である。そのために、アダプテッド体育に関するワークショップを開催する。本研究で明らかとなったA通常体育にインクルージョンするために必要なアダプテーションとBアダプテッド体育のための教材開発について、先進事例として資料収集を行ったアメリカのアダプテッド体育専門家を招き、協同でワークショップを実施することで、日本におけるアダプテッドスポーツ教育のための教材評価をすすめることを計画している。。
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