研究課題/領域番号 |
22500571
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
鈴木 壮 岐阜大学, 教育学部, 教授 (00115411)
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キーワード | スポーツカウンセリング / メンタルトレーニング / 心理的問題 / 見立て / 心理アセスメント |
研究概要 |
スポーツ選手はさまざまな心理的問題を抱えている。それは、競技での不出来、スランプなどの表面上の競技の問題から、発達課題やパーソナリティの問題などの内的な問題まで広範囲である。スポーツ選手の心理サポートでは、それらの問題のうち何が問題になっているのかを見立て(アセスメント)て、実践する必要がある。本年度ではそのことについて調査と事例によって検討した。そのなかで、表面上はメンタルトレーニング技法の適用と考えられても内的問題の整理を行うことが適切である事例、内的な問題があってもメンタルトレーニング技法の適用が適切である事例があり、対象となる選手のどのような心理的問題に対してどのような方法で支援して行くかを見立てる重要性についてさらに検討を加えた。つまり、見立て(アセスメント)によってスポーツカウンセリングとメンタルトレーニングの適用範囲を明らかにした。 長期にわたって心理サポートを継続している事例では、描画や質問紙を用いることでスポーツカウンセリングやメンタルトレーニングの適用範囲が明らかになること、そしてそれに基づく支援を通じて選手は競技を適切に行えるようになり、相応の競技成績を挙げやすいこと、同時にさまざまな身体症状として心理的問題が表出されることを示した。 また、これまで関わってきた心理サポート事例から、見立てを行うときの初回面接の重要性についてまとめ、考察した。本研究課題であるスポーツカウンセリングとメンタルトレーニングの適用範囲の検討につながるものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題であるスポーツカウンセリングとメンタルトレーニングの適用範囲の検討について、調査と面接によって、見立てる必要があることを示した。
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今後の研究の推進方策 |
スポーツ選手への心理サポートについて、投影法(バウムテスト)と質問紙法(心理的競技能力診断検査:DIPCA.3)を用いて心理アセスメント(見立て)した上でメンタルトレーニングとスポーツカウンセリングの適用を決め、実施した事例をまとめると共に、それを学会発表し、単行本にまとめる。
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