研究課題/領域番号 |
22500574
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
木村 佳記 大阪大学, 医学部附属病院, 技術職員 (00571829)
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研究分担者 |
古荘 純次 福井工業大学, 工学部, 教授 (70107134)
小田 邦彦 大阪電気通信大学, 医療福祉工学部, 教授 (10440950)
小柳 磨毅 大阪電気通信大学, 医療福祉工学部, 教授 (20269848)
田中 則子 大阪電気通信大学, 医療福祉工学部, 准教授 (20290380)
向井 公一 四條畷学園大学, リハビリテーション学部, 講師
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キーワード | ER流体 / 可変ブレーキ / トレーニング機器 / 荷重トレーニング / 運動解析 / closed kinetic chain / トレーニング科学 |
研究概要 |
本研究の目的は、可変ブレーキを負荷器とした負荷量を柔軟に調整でき安全かつ汎用性の高い荷重トレーニング用の抵抗機器を開発し、荷重位での駆動力や制動力などの複合的な筋力評価を可能にすることである。 1. 側方レッグリーチ動作の解析:トレーニング機器を使用して行う側方抵抗レッグリーチの運動解析を行い、本動作は荷重位において膝関節外反モーメントを抑制しながら股関節外転筋と膝関節伸展筋を強化できるトレーニングであることが明らかとなった。 2. スプリットスクワット動作の解析:下肢を前後に開いて行うスプリットスクワット動作の後脚に着目して解析を行った。体幹の前傾と前脚の下腿の前傾を抑制することで、後脚の股関節伸展モーメントの発揮が抑制されて膝関節伸展モーメントが高まり、大腿四頭筋の活動も顕著に増大した。さらに関節間力の算出による圧縮力は両脚スクワットよりも小さく、また後方剪断力が作用したから、関節面への圧縮負荷と前方剪断力を抑制しながら大腿四頭筋に高負荷を与えることができるトレーニングであると考えられた。 以上、1.および2.の結果から、可変ブレーキを負荷器としたトレーニング機器によって同様の運動を行うことで更に安全で効果的なトレーニングが可能になると推察された。 3. 可変ブレーキを用いた抵抗機器の作成:トレーニング機器のシステムを構築し、試作機を作成した。機器は(1)足を載せる可動式の台と、(2)これをスライドさせるレールを配置した土台および(3)可変ブレーキシステムから構成した。 ER流体ブレーキを利用した下肢用の荷重トレーニング装置はこれまでになく、上記システム構築に予想以上の時間を要したため、健常人における本試作機を用いたトレーニング動作の運動解析を行うまでには至らなかった。機器が完成し、計測環境は整っているため、次年度から順次計測を行う予定である。
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