研究課題/領域番号 |
22500586
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
楠堀 誠司 県立広島大学, 生命環境学部, 准教授 (10513856)
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研究分担者 |
関矢 寛史 広島大学, 総合科学研究科, 教授 (40281159)
吉田 和人 静岡大学, 教育学部, 教授 (80191576)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 卓球 / ショット軌跡 / スピン / マグヌス効果 |
研究概要 |
今年度は,卓球のショットにおけるスピンのはたらきについて研究を進めた.無回転(the theoretical spin-free:TSF)ボールの理論的軌跡について,本研究ではJinji & Sakurai(2006)と同様の方法で,TSFボールの理論的軌跡を算出した.TSFボールの軌跡と実際のショット軌跡を比較することで,ショット軌跡に対するスピンのはたらきを明らかにすることを目的とした. 飛来するボールに掛かる力は,重力およびドラッグの合力とする仮定に基づき,TSFボールの軌跡を算出した. その結果,ドライブでは,すべてのTSF ボールは実測値よりも長い軌跡を示し,卓球台をオーバーした.つっつきでは,TSF ボールのうち17ショットは実測値よりも短い軌跡を示した.反対にカットでは,すべての実測値はTSFボールよりも長い軌跡を示した.また実測値とTSFボールに置けるX-Y平面でのボール着地点の横変位量は,カット>ドライブ>つっつきの順で有意差が見られた. ショット軌跡の最高点については,ドライブではTSFボール,反対にカットとつっつきでは実測値で優位に高かった.実測値の着地点におけるZ方向の変位量は,ボール回転による飛行中のマグヌス効果による仕事量を反映しているが,ドライブ>カット>つっつきの順で有意差が見られた.野球の投球におけるボールの横方向への変位量は,18.44mの飛来で0.2m(Jinji & Sakurai,2006)であり,変位量自体は本研究におけるカットと同様の値を示した.しかしながら,ボールの質量が軽いことを考えると,卓球におけるショット軌跡の飛来中の横変位量はそれほど大きくはない.マグヌス効果による仕事量自体はごくわずかであったが,ドライブにおいては最も大きく,順回転がドライブにおいては必要であることを示している.
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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