この報告は、ミャンマーにおける伝統スポーツ「チンロン」を学習教材として使用するための方法について検討したものである。この報告の具体的な研究結果については、拙著『チンロンの神髄』に示した。研究の方法としては、次の3つのアプローチをおこなった。第1のアプローチは私自身がミャンマーのチンロンを参与観察する。第2のアプローチは、外国人が利用可能な学習教材を作成した。第3のアプローチは、チンロンの指導方法を検討することである。その結果として、以下のような結論を得た。民族スポーツを学習教材として使用するためには、文化の核となる部分を翻訳しないことが重要である。この結論はチンロンの場合にも当てはまるものである。
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