研究課題/領域番号 |
22500600
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研究機関 | 福岡工業大学 |
研究代表者 |
溝田 武人 福岡工業大学, 工学部, 教授 (10038557)
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キーワード | ハイビジョンカメラ / 画像処理 / ズーミング機構 / 軌道予測 / ゴルフボール / 3次元飛翔軌道 / 風洞実験 / 空力特性 |
研究概要 |
2011年度に実施した研究の成果として、以下の3点を記述する。 1.ハイビジョンカメラに固有の機構の一つに、ズーミング機能がある。この機能を使わないと撮影対象をより大ピクセルで取り込むことができないので、必要不可欠である。しかしながら、ズーミングの量を信号としてカメラが出力しておりそれを取り込むことが可能なカメラと分解能などとの関係でそれが利用できないものがある。この研究では、後者の場合を想定して、レンズ部の回転に伴ってパルス信号を出せるセンサーを取り付け、それからの信号を制御コンピュータに取り込むことに成功した。つまりハードウエアの装着が完成した。今後、ヅーミング量と映像表示ピクセルとの関係式を実験などにより求め、組み込み関数として作動させる計画である。 2.ハイビジョンカメラに取り込んだボールの映像は、画面上の規準位置からどの座標位置にあるのか?ということを自動的に検出しなければならない。これを検出するソフト開発はボールと背景との区別化など画像処理の難問を含んでいる。ソフト開発のためにある業者と共同研究を進めて来たが、実質的にこの業者が担当不可能になった。そこで新たに将来このシステムを製品化にまで結実できる別な企業との共同開発の道を見つけた。新しい共同開発によりボール画像の検出ソフトを開発できてこれを実装した。また、ボール軌道の予測理論まで入れてより高精度にボール軌道探査を行う道が開けた。なお、元の業者が開発したソフトの改良はできないが、部分的に利用している。 3.このシステムはゴルフボールのみならず、野球ボール、サッカーボールの飛翔軌道、地上での動きの解析に利用できるが、これらのボールに関しても、"統一球の空力特性"、"2-シーム、4-シームボールの変化の様相"など重要な研究成果が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
画像処理を行うための共同開発業者を変更せざるを得なかった。このため2011年度後半から新しく別の業者との共同開発を開始したためにやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
1.ズーミング機能のハードウエアを組み込んだのでその組み込み関数(ズーミング程度とボール表示ピクセル数との関係式)を実験で求め組み込む。 2.新しく入れたボール認識ソフトを実地試験で確かめ、改良を行う。 3.ボール軌道予測理論を組み込む。 4.全体のシステムの完成と実地試験。
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