研究課題
基盤研究(C)
本研究では、システム工学を理論的背景とする解析手法を導入することによって呼吸調節系と循環システムとの間にある相互連関機構の解明を目指し、以下に示す3つの研究(1)(2)(3)を段階的に遂行した。研究(1)水浸(陽圧負荷)及び下半身陰圧負荷を用いて中心循環血液量を増減させ、中心循環システムの変化が呼吸調節系の動的フィードバック制御機能に及ぼす影響を定量化する。研究(2)LBNP条件下にて運動を負荷し、運動と中心循環の相互因子が呼吸調節系の動的フィードバック制御機能に及ぼす影響を定量化する。研究(3)呼吸調節系のシステム解析データと中心循環(心拍出量)及び脳循環機能の各指標を用いて、呼吸調節と循環調節に関わる指標間にある定量的な関係を数値モデル化し、思考実験(シミュレーション)を行う。その結果、中心循環血液量の変化は呼吸調節系の制御部及び制御対象部の静的及び動的制御機能を劇的に変化させ、負帰還系全体の動的フィードバック制御機能の不安定性決定因子として動作している可能性が示された。本知見は今後、呼吸異常を呈する循環器疾患患者の病態メカニズムの解明に役立つと思われる。
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