研究概要 |
本研究(2010~2013年度)の課題は,積雪寒冷地(北海道)に居住する子どもの体力・運動能力の立て直しと健康状態改善を目指した保健体育科授業のプログラム開発を目的としている.4年間の研究期間の内,前半2年間は積雪寒冷期間(11月~4月)が子どもに与える影響と授業プログラムの検討,後半2年間は授業プログラムの効果の検証になっている,2010年度は,積雪寒冷期間前の体力・運動能力,形態および健康状態などの測定を実施した.なお,2010年度の測定開始に当たり,本研究を円滑に推進させるため,学校教育現場との会議や日程調整,対象者の保護者に対する説明会の開催を春季から夏季にかけて行った. 本研究の対象者は小・中学生548名【小3・152名(男71・女81),小5・155名(男79・女76),中1・241名(男119・女122)】であった.体力・運動能力として新体力テスト8種目(握力・上体おこし・長座体前屈・反復横とび・20mシャトルラン・50m走・立幅跳・ボール投)と連続リバウンドジャンプにより神経筋系の協調性,形態測定として身長・体重・胴囲・腹囲・大腿囲・下肢長など,健康状態の把握として生活習慣に関するアンケート(子どもと保護者)および動脈硬化指数(CAVI)の測定を実施した.また,疫学調査用半定量食物摂取頻度調査票(FFQ)を用いて対象者の1週間の食習慣についても調査した.なお,CAVIの測定は各学年から対象者を抽出して行った.得られたデータは順次,個人情報に留意しながらコンピューターに入力され,測定項目毎に結果の分析が進められた.
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