研究課題/領域番号 |
22500619
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
新開谷 央 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (70107233)
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研究分担者 |
志手 典之 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (10178874)
森田 憲輝 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (10382540)
神林 勲 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (70214731)
奥田 知靖 北海道教育大学, 教育学部, 講師 (90531806)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 小児 / 積雪 / 低温 / 体育 / 体力 / 活動量 / 活動制限 |
研究概要 |
本研究課題(2010~2013年度)は,積雪寒冷地(北海道)に居住する子どもの体力・運動能力の立て直しと健康状態改善を目指した保健体育科授業のプログラム開発を目的としている.4年間の研究期間の内,前半2年間は積雪寒冷期間(11月~4月)が子どもの体力・運動能力そして健康関連指標に与える影響と授業プログラムの検討,後半2年間は試作授業プログラムの効果の検証になっている. 当該年度(2012年度)の前半期間は,主に前半2年間で収集した横断的データの解析を行った.その結果,持久的能力や瞬間的に大きな力発揮をする能力の発達が妨げられていることが認められ,これらの体力要素の向上を積雪寒冷期でも獲得できる授業プログラムが積雪寒冷地(北海道)の小中学校で必要であることが明らかとなった.また,これらの体力要素の向上に資する試作授業プログラムの検討を,研究協力小中学校の体育科教員と行い,試作プログラムを作成した.とくに,この試作授業プログラムは他の小中学校でもすぐに取り入れられることを必要条件として作成した.当該年度の後半期間は,降雪期間前(2012年10-11月)に新体力テストなどで体力測定をし,また体格測定,日常活動量や生活習慣を質問紙によって調査し,試作授業プログラム実施前の事前評価を行った.その後,研究協力校で試作授業プログラムによる授業を展開(2012年12月~2013年3月上旬)させた.さらに,授業プログラムを実施している際の活動を,移動距離や水平成分および垂直成分での活動量評価も実施し,試作プログラムの評価を行った.今後,活動量評価のために得られたデータを解析することと,2013年4-5月にプログラムの事後評価を実施し,試作プログラムの効果を明らかにしていく.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究プロジェクトはおおむね順調に進展していると判断する理由として,積雪寒冷期間に体力の向上がみられない,もしくは向上・発達がみられにくい体力要素の抽出ができたこと,そしてそれに対応するための試作プログラムを作成できたためである.当初計画で予定していた通りの進捗状況であり,よって,「おおむね順調」と考える.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,まず試作プログラムの事後評価を実施し,子どもたちの体力向上にどの程度有効性があるのかを明らかにする.また,小中学校の体育科の授業での実施に向けて,そのプログラムを取り入れる際に必要となる学校間環境内での注意事項なども協力校と確認し,より現場の小中学校で取り入れやすいプログラムとできるように改善していく.
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