平成22~24年度の各年度において定期健診を受けた大学生のBMI、および体脂肪率を測定し、男女別・学年別に肥満の割合を調査した。体脂肪率が男子で30%以上、女子で35%以上の肥満の学生を対象に腹部超音波検査により大学生における非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の出現頻度を調べた。肥満男子学生の50%が中等度の脂肪肝を呈した。一方、肥満女子学生のうちわずか6.5%が中等度の脂肪肝を呈するのみであった。メタボリック症候群予備軍に該当する男子大学生のうち半数以上が中等度の脂肪肝を呈し、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH) がメタボリック症候群の肝臓における表現型となる可能性が示唆された。
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