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2012 年度 実績報告書

園芸療法生理的評価法の開発-臨床現場における患者・支援者のストレス軽減を探る

研究課題

研究課題/領域番号 22500637
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

豊田 正博  兵庫県立大学, その他の研究科, 准教授 (30445051)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード高齢者 / ストレス / クロモグラニンA / フラワーアレンジ / 認知機能
研究概要

介護老人保健施設に入居する認知機能低下がみられる高齢者(女性13名、年齢:85.5±6.0歳、HDS-R:14.3±8.0)を対象に、①フラワーアレンジ課題(生花やハーブを容器に入れたスポンジにさす)、②対象課題(フラワーアレンジと同容器に透明のつまみがついた画鋲をさす)、③ 日常生活時、の3場面でVASによる気分調査と唾液中クロモグラニンA(CgA)濃度を調査した。CgAは、身体的ストレスには反応せず、精神的ストレス負荷に対して特異的に上昇を示し、速やかに応答するストレス指標として注目される。
調査は、課題実施前の10:00と課題実施後の10:45(③も同時刻)に実施した。フラワーアレンジの材料準備では、誰の好みにも合うよう赤、白、黄、紫など花の色を多用にすること、なじみがある花を入れることを考慮し、香りによる覚醒や精神の安定を目的にローズマリー、アップルミントを用いた。
その結果、フラワーアレンジ課題では、CgAの有意な減少、VASでは精神的ストレスの有意な減少、高揚感の有意な上昇(p<0.05)がみられ、生花やハーブを用いたフラワーアレンジは、認知機能の低下した高齢者に対して、生理的、精神的ストレスの軽減、高揚感の上昇に有効であることが示された。
被験者13名を、居住階別に1群(軽度の認知機能低下群、7名、年齢88.6±5.7、HDS-R19.1±6.8)と2群(中等度の認知機能低下群、6名、年齢82.0±4.3、HDS-R8.7±5.1)に分けてVAS、CgAの変化を分析した。
その結果、1群ではフラワーアレンジ課題で高揚感が有意に上昇、2群ではフラワーアレンジ課題でCgAが有意に減少し、対照課題では有意に上昇した。VASは、両群とも有意な変化はなかった。このことから、特に中等度の認知機能低下群に対しては、フラワーアレンジ課題が生理的ストレス軽減に有効であるとみられた。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 花と緑のまちづくりと心のケア2012

    • 著者名/発表者名
      豊田正博
    • 雑誌名

      都市緑化技術

      巻: 83巻 ページ: 8-11

  • [学会発表] 認知機能の低下した高齢者に対するフラワーアレンジのストレス軽減効果2013

    • 著者名/発表者名
      豊田正博
    • 学会等名
      第3回日本認知症予防学会学術集会
    • 発表場所
      朱鷺メッセ メインホール (新潟市)
    • 年月日
      20130927-20130929
  • [図書] 鑑賞園芸学2013

    • 著者名/発表者名
      豊田正博
    • 総ページ数
      9
    • 出版者
      文永堂出版株式会社

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公開日: 2014-07-24  

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