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2011 年度 実績報告書

医療系大学生のライフスタイルがプロフェッショナリズム育成に影響する危険因子の検討

研究課題

研究課題/領域番号 22500641
研究機関獨協医科大学

研究代表者

西山 緑  獨協医科大学, 医学部, 准教授 (70265320)

研究分担者 田所 望  獨協医科大学, 医学部, 教授 (20179732)
安藤 千春  獨協医科大学, 医学部, 教授 (80232099)
古市 照人  獨協医科大学, 医学部, 教授 (90146176)
橋本 充代  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (00316580)
熊倉 みつ子  獨協医科大学, 看護学部, 教授 (50341996)
キーワード医療系大学生 / プロフェッショナリズム / 生活習慣 / 喫煙経験 / 朝食欠食 / 臨床実習 / 行動規範 / 把握可能感
研究概要

方法:昨年医学部第1学年及び看護学部第3学年に施行した行動規範に関する自己評価表および国民健康・栄養調査に基づき作成した生活習慣調査アンケート調査を1年後に医学部第2学年及び看護学部第4学年を対象に施行し,その推移を検討した.
結果:(1)医学部1年次から2年次への変化
1年次から2年次で自己評価が有意に向上したのは,「他者の人権や人格を尊重し,積極的かつ友好的にコミュニケーションをとり,分かりやすく説明する技術や態度を身につけている」「常に予習・復習を欠かさないなど学習習慣を身につけている」「積極的に新しい知識や技能を吸収しようとする能動的な学習態度を身につけている」の項目である.一方,2年次で有意に自己評価が低下していたのは「正当な理由なく,講義や実習を欠席しない」「他人のものを盗用したり,データをねつ造したりしてレポートを作成しない」「私は,与えられた課題や宿題等の提出期限を守っている」の項目である.行動規範の自己評価に影響する因子として,喫煙経験と朝食欠食が挙げられる.特に,1年次の喫煙経験が,2年次の行動規範の自己評価に影響していた.
(2)看護学部3年から4年次への変化
行動規範の総合得点の平均は,3年次には149.14±13.42,4年次には154.19±16.97であり,有意に向上していた。特に,「弱者に対する思いやりの気持ち」や「学習習慣」で向上していた.また,SOC総合得点は,3年次と4年次の間で有意差はなかったが,把握可能感は,3年次41.64±8.81,4年次43.37±8.60と有意に上昇していた.質問項目ごとに見てみると,「とても親しく感じる人々以外で,あなたが毎日接する人たちのことを考えて下さい.あなたはその人たちのことをどれほどよく知っていますか」という質問に関して,最も向上している.臨床実習を経て良い効果があったと考えられる.
成果:学生の生活習慣がプロフェッショナリズムの育成に関連することが分かり有意義であった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年繰り越した調査も本年度中に施行することができ、分担研究者と連携しなら今のところ順調に進展している。

今後の研究の推進方策

今後も現在の医療系大学生のアンケート調査を継続し、学業との関連など追跡調査を行う。また、これまでの研究で得られたデータを解析し、得られた結果を学会発表や論文作成により報告する。さらには、医療系大学におけるプロフェッショナリズム教育の導入について具体的な方策を構築する。しかし、大学生の生活習慣を変容させるための介入研究施行が困難なため、大学の正規のカリキュラムである地域包括医療実習の受講生対象に調理実習を施行し、実習前後を介入研究と考えるという対応策を立てている。そのことにより、着実な成果を得ている。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] プロフェッショナリズム教育への期待2012

    • 著者名/発表者名
      西山緑
    • 雑誌名

      新しい医学教育の流れ

      ページ: 92-93

  • [雑誌論文] Assessments of student fitness to practice among nursing students2011

    • 著者名/発表者名
      Nishiyama M, Kamikawa Y, Tadokoro N, Ando C, Furuichi T
    • 雑誌名

      Dokkyo Journal of Medical Sciences

      巻: 38 ページ: 223-226

    • 査読あり
  • [学会発表] 医学生の行動規範と首尾一貫感覚に関連する朝食欠食の問題2012

    • 著者名/発表者名
      西山緑, 田所望, 安藤千春, 橋本充代, 古市照人, 熊倉みつ子
    • 学会等名
      第82回日本衛生学会学術総会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2012-03-25
  • [学会発表] 医療系及び非医療系大学生のライフスタイルと首尾一貫感覚(Sense of Coherence : SOC)の検討2011

    • 著者名/発表者名
      西山緑, 八杉倫, 橋本充代, 田所望, 安藤千春, 熊倉みつ子, 上川雄一郎, 古市照人
    • 学会等名
      第22回日本疫学会学術総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2011-12-27
  • [学会発表] 香港における大学生のSOC (Sense of Coherence)とライフスタイルの検討-獨協医科大学生と比較して-2011

    • 著者名/発表者名
      八杉倫, 西山緑, 稲葉未知世, 田所望
    • 学会等名
      第39回獨協医学会
    • 発表場所
      壬生
    • 年月日
      2011-12-03
  • [学会発表] 地域医療を目指す学生の特性とプロフェッショナリズム育成のための地域医療教育の効果2011

    • 著者名/発表者名
      西山緑,古市照人,田所望,熊倉みつ子,上川雄一郎,安藤千春,橋本充代
    • 学会等名
      第43回日本医学教育学会
    • 発表場所
      広島
    • 年月日
      2011-07-24
  • [図書] 医療プロフェッショナリズムの育成を目指す地域医療教育学20122012

    • 著者名/発表者名
      西山緑
    • 総ページ数
      67
    • 出版者
      松井ピ・テ・オ印刷

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公開日: 2013-06-26  

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