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2012 年度 実績報告書

高所・低酸素環境での身体運動が引き起こす酸化ストレスの定量的解明

研究課題

研究課題/領域番号 22500659
研究機関電気通信大学

研究代表者

長澤 純一  電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (40228002)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード酸化ストレス / 登山 / 加齢 / 抗酸化剤
研究概要

目的および方法:登山は、低強度ながら持続的な有酸素運動であり、環境要因として、紫外線、温度差、低圧など酸化ストレスを上昇させる可能性のある因子を複合的に有している。ラジカル消去能は、加齢の影響により低下すると考えられていることから、「高所登山における血中ヒドロキシラジカル生成量は若年者の方が低いか否か」を中心に、登山時において本学の学生と一般高齢者について、加齢による影響ならびに抗酸化剤摂取の有用性を明らかにすることを目的とした。なおすべての実験は、本学の「ヒトを対象とした実験に関する倫理委員会」の承認を得て行われた。
結果および考察:ヒドロキシラジカル生成量は、学生では、登山中常にヒドロキシラジカルが低値を示した一方、高齢者では、登頂後に低下を示したものの、山頂翌日・夕方、下山後では登山前とほぼ同等であり、登頂後から山頂翌朝・夕方、及び下山後にはラジカル生成量の有意な増加を示した(p<0.05)。組織のredox状態を示す血漿乳酸/ピルビン酸濃度比は、高齢者では下山後においてより酸化ストレスを生じやすい体内環境にあることが示された(p<0.01)。登頂後における尿中8-OHdGの増加は、抗酸化剤-群22.88 ng/mg CRE(尿中クレアチニン補正値)に対し抗酸化剤+群14.80 ng/mg CRE、山頂滞在後の減少は抗酸化剤-群20.10 ng/mg CREに対し抗酸化剤+群10.15 ng/mg CREと抗酸化剤摂取の方が有意に低値を示したことから(p<0.05)、抗酸化剤の摂取が、酸化ストレスの低減に有効であると考えられた。なお、以前の測定では抗酸化剤を朝夕2回服用したが効果が認められず、本実験でタブレット状の抗酸化剤を頻回(常時)摂取させたところ、抗酸化剤の有意な効果を認めた。これは、登山という運動形態に適した方法で摂取すべきことを示すものと考えられた。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 登山に対する電気伝導率を利用した疲労評価2012

    • 著者名/発表者名
      内藤祐二郎
    • 雑誌名

      登山医学

      巻: 32 ページ: 148-154

    • 査読あり
  • [学会発表] 富士登山時の酸化ストレスに対する年齢の影響

    • 著者名/発表者名
      高橋達彦
    • 学会等名
      NPO法人富士山測候所を活用する会第6回成果報告会
    • 発表場所
      東京大学

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公開日: 2014-07-24  

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