健康な高齢者を用いて、大腿部の屈曲および伸展での最大筋力・筋持久力と血流を測定した。その後、低速度または高速度の歩行を行う2グループに分けて、30分の歩行を4週間にわたって継続し、筋力と血流の変化を検討した。年齢に関係なく走速度の違いによって筋持久力と血流に及ぼす効果に違いが認められた。速い速度での歩行を継続した被験者において筋持久力と血流の増大が認められた。高齢者ほど筋力と血流の低下が著しく、一方、高齢者ほど速い速度での歩行による筋持久力と血流の増大が顕著であった。これらの研究結果より、血流と筋持久力には密接な関係が認められること、高齢者でも強度の高い運動を継続すれば、筋持久力や血流に改善が認められることが明らかになった。
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