研究課題
基盤研究(C)
(1)器質的心疾患を持たない 2 型糖尿病患者をbaroreflex sensitivity (BRS)正常グループと BRS低値グループに分けて検討すると、平均 4.7年間のフォローアップで有意に主要心血管イベント(MACE)がBRS低値グループで多かった。器質的心疾患を持たない軽症の糖尿病患者であっても、いかに心臓自律神経機能が将来的な心血管系疾患発症を含む予後に強い影響を与えるかがわかった。 (2)器質的心疾患を持たない 2型糖尿病患者を6.0 msec/mmHgをカットオフ値として BRSが保たれているかどうかを男女で各々分別し、Preserved BRS Male、Depressed BRS Male、Preserved BRS Female、Depressed BRS Femaleの 4グループに分けて検討した。MACE発症は Depressed BRS Femaleで有意に多かった。心臓-迷走神経反射の機能低下は 2型糖尿病患者のなかで、特に女性においてのMACE発症に影響が強いため、糖尿病の経過を見ていくうえで性差に目をむけることが重要であるとわかった。 (3)Eicosapentaenoic acid supplementation(魚油)の摂取は冠動脈疾患患者の血清Eicosapentaenoic acid (EPA)レベルを上昇させ、BRSを改善した。この効果が EPAが冠動脈疾患患者のMACEを減少させる理由の一つと考えられた。
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月刊糖尿病 糖尿病と心疾患 -基礎と臨床-
ページ: 65-71
Circ J
巻: 75(6) ページ: 1418-1423
巻: 74(7) ページ: 1379-1383