ヘスペリジンによるメバロン酸合成経路を介した骨代謝への作用とその作用機序に関して検討を行った。糖転移ヘスペリジンを含む飼料にメバロン酸またはファルネシルピロリン酸を添加し、2ヶ月間飼育観察を行ったところ、糖転移ヘスペリジンとメバロン酸併用により大腿骨骨密度の骨量減少を糖転移ヘスペリジン単独より抑制した。さらに、ヘスペレチンはRAW264細胞から破骨細胞への分化を用量依存的に抑制した。これらの結果から、ヘスペリジンはコレステロール合成経路の下流を調節し、骨吸収を抑制することで骨代謝を改善する可能性が示唆された。
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