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2011 年度 実績報告書

老化促進マウスを用いた骨量維持機構の基礎的解明

研究課題

研究課題/領域番号 22500684
研究機関川崎医科大学

研究代表者

勝山 博信  川崎医科大学, 医学部, 教授 (00289175)

研究分担者 富田 正文  川崎医科大学, 医学部, 准教授 (50113197)
キーワード骨代謝 / 老化促進マウス / ビタミンK2 / 骨代謝マーカー
研究概要

前年度は成長期における内分泌動態が安定している雄の老化促進マウス(SAMP6)に対して、水浸ストレス(WRS)を加えると骨密度が減少することを確認した。雄の6週齢SAMP6を、コントロール群、WRS群、WRS+ビタミンK2(VK2)群の3群に分けて、VK2の骨密度に及ぼす影響を検討した。WRS群は24℃、6時間の水浸ストレスを週に5日実施した。さらに、WRS+VK2群には、WRSに加えてVK2(30mg/Kg)を皮下に3回/週投与した。これらの処置を4週間行なった後、大腿骨を摘出して小動物用X線CTにより骨密度を測定した。さらに、血清・尿を用いて生化学マーカーおよび骨代謝マーカーを測定した。まず、ストレスの指標として血中コルチコステロン濃度を測定したところ、WRS群では継続して高値を示し、ストレスに暴露された状態であると考えられた。WRS群における骨密度の変化では、全骨密度はWRSにより約18%、海綿骨密度は約30%有意に減少したが、皮質骨密度では変化を認めなかった。WRS+VK2群では骨密度はWRS群と差を認めず、減少した骨密度に対してVK2は影響しなかった。骨代謝マーカーの変動を検討したところ、骨形成マーカーであるアルカリフォスファターゼ、カルボキシル化オステオカルシン(Gla-OC)、骨吸収マーカーであるTRACP5bは各群で差を認めなかったが、尿中C末端テロペプチド(CTX)はWRS群で高値であった。又、総OCはWRS群で有意に高かったが、WRS+VK2群ではコントロールと差を認めなかった。以上より、4週間のWRSにより海綿骨を主とする骨密度減少を認め、VK2は骨代謝を改善する可能性が推測された。一方、SAMP6にイソフラボンを皮下投与したところ、皮下組織の壊死を来したために、イソフラボン投与群は作成できなかった。次年度は骨形態計測によりVK2の作用を詳細に検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

骨量減少モデルの作製に成功し、ビタミンK2の効果を判定できたが、イソフラボン投与群では皮下組織の壊死を来し、イソフラボン投与群の作成に失敗したから。

今後の研究の推進方策

今年度はさらに例数を追加し、統計処理が可能な例数を確保する予定である。さらに、骨代謝マーカーの変動だけでなく、骨形態計測による骨芽細胞や破骨細胞の動態を観察することによって、ビタミンK2の効果を詳細に検討する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] マウス骨密度に及ぼす水浸拘束ストレスの影響2012

    • 著者名/発表者名
      勝山博信
    • 学会等名
      日本衛生学会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2012-03-25

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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