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2012 年度 実績報告書

老化促進マウスを用いた骨量維持機構の基礎的解明

研究課題

研究課題/領域番号 22500684
研究機関川崎医科大学

研究代表者

勝山 博信  川崎医科大学, 医学部, 教授 (00289175)

研究分担者 富田 正文  川崎医科大学, 医学部, 准教授 (50113197)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード老化促進マウス / ビタミンK2 / 骨形態計測 / 水浸拘束ストレス
研究概要

老化促進マウスP6(SAMP6)で骨粗鬆症を惹起するためには、30週齢ほどの長期間の観察が必要となる。水浸拘束ストレス(WIRS)はストレス性消化管出血のモデルとして広く利用されているが、1日6時間、週5日間を4週間行なうことにより、骨量が減少することを発見した。そこで、6週齢雄SAMP6を用いて、水浸拘束ストレスを4週間実施し、このWIRSによる骨量減少に対するビタミンK2(VK2)の効果を骨代謝マーカーや骨形態計測により判定した。
まず、WIRSによる発育遅延は認めなかった。大腿骨遠位端の骨量を小動物用X線CT装置で測定したところ、海綿骨、皮質骨ともWIRS群で有意に減少した。VK2投与により海綿骨量が回復する可能性が示唆された。又、骨代謝マーカーの変動では、尿中カルシウム量はWIRSにより増加するが、VK2により回復することが示された。骨吸収マーカーはWIRSで増加したが、骨形成マーカーは変動しなかった。
次に、骨形態計測により骨の微細な構造を検討した。骨構造パラメーターでは、二次海綿骨の骨梁は島状で連続性が途絶しており、このマウス種の特徴と考えられた。さらにWIRSにより骨梁が細く小型となるが、VK2により丸みを帯びてやや大型化した。骨吸収パラメーターでは、コントロール群と比較してWIRS群で大型の多核破骨細胞と広い吸収窩を認めた。VK2により多核破骨細胞は減少し、吸収窩も縮小した。骨形成パラメーターではWIRSによる骨芽細胞の増加と類骨形成及び石灰化速度の亢進を認めた。VK2はさらに骨芽細胞を増加させ、骨形成を促進した。
以上より、WIRSは骨吸収と骨形成が亢進する高代謝回転型の骨量減少を誘発するが、VK2は骨吸収を抑制して、骨形成を亢進する形成優位の高代謝回転となり、骨量減少を抑制することが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] ビタミンK2がストレスモデルマウスの骨形態におよぼす影響2013

    • 著者名/発表者名
      伏見滋子、富田正文、奥山敏子、渡辺洋子、山根一和、日根野谷一、秋山祐治、西條清史、勝山碧、勝山博信
    • 学会等名
      第83回日本衛生学会総会
    • 発表場所
      金沢大学(石川県)
    • 年月日
      20130324-20130326
  • [学会発表] Vitamin K2 administration and bone mineral density in Senescence Accelerated Mice P-6 (SAMP6)2012

    • 著者名/発表者名
      Hironobu Katsuyama, Shigeko Fushimi, Kunikazu Yamane, Hajime Hinenoya, Yuji Akiyama, Masafumi Tomita, Toshiko Okuyama, Yoko Watanabe, Midori Katsuyama, Le Ngoc Anh, Kiyofumi Saijoh
    • 学会等名
      EXPERIMENTAL BIOLOGY
    • 発表場所
      San Diego Convention Center (San Diego, USA)
    • 年月日
      20120421-20120425

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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