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2011 年度 実績報告書

肥満・脂肪肝発症予防のためのPPAR組織・サブタイプ特異性に関する網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 22500689
研究機関独立行政法人国立健康・栄養研究所

研究代表者

山崎 聖美  独立行政法人国立健康・栄養研究所, 基礎栄養研究部, 上級研究員 (00218439)

キーワード高脂肪食 / 飽和脂肪酸 / 転写因子
研究概要

高脂肪食を長期投与したマウスは普通食を摂取したマウスに比べ、肝臓では脂肪が蓄積し、PPARγ2の発現が3倍に増加し、標的遺伝子であるCD36の発現も3倍に増加していた。しかし、同じ標的遺伝子であるaP2の発現は変化しなかった。PPARγ1の発現には変化がみられなかった。また、違う系統のマウスを用いて同様に高脂肪食を摂取させた場合は、肝臓でのPPARγ2の発現が少ないにもかかわらず脂肪が蓄積していた。PPARαに関しては両マウスともに発現変化はみられなかったが、標的遺伝子のうちMCADの発現は増加していた。また、両マウスともに脂肪組織ではPPARγ1及び2の発現に変化はみられなかった。LPLもPPARの標的遺伝子でありPPREの存在も知られている。LPL発現量がもともと全ての組織において少ないマウスは、脂肪を摂取してもPPARγの発現が増加するにもかかわらずLPLの発現が増えず、血中中性脂肪濃度が食後に非常に高い濃度に増加することが明らかになった。リポプロテイン解析したところ、キロミクロンとVLDLに分画される画分が増加していた。このLPL発現が少ないマウスは、高脂肪食を摂取させるとより肥満になりやすく、皮下脂肪、腸間膜脂肪組織、肝臓重量が増加し、肝臓脂肪もより蓄積することがわかった。他の系統のマウスについても脂肪摂取による血中中性脂肪濃度増加について調べたが、これほど増加を示すマウスは無く、脂肪摂取により高脂血症を呈すよいモデルマウスになると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

PPARαノックアウトマウスが予定通りに増えなかったため。

今後の研究の推進方策

PPARαノックアウトマウスの増え方が悪かったが、確実に増えているので問題はないと考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Dietary β-conglycinin prevents fatty liver induced by a highfat diet by a decrease in peroxisome proliferator-activated receptor γ2 protein2012

    • 著者名/発表者名
      Yamazaki T
    • 雑誌名

      J Nutr Biochem

      巻: 23 ページ: 123-132

    • DOI

      10.1016/j.jnutbio.2010.11.006

    • 査読あり
  • [学会発表] 新生仔肝臓の脂肪合成遺伝子のDNAメチル化制御2012

    • 著者名/発表者名
      亀井康富、江原逹弥、高橋真由美、袁勲梅、金井紗綾香、山崎聖美、江崎治、菅波孝祥、岡野正樹、小川佳宏
    • 学会等名
      日本農芸化学会2012年度大会
    • 発表場所
      京都女子大学(京都)
    • 年月日
      2012-03-25

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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