研究課題/領域番号 |
22500692
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
山本 紀久子 茨城大学, 教育学部, 教授 (80242577)
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研究分担者 |
山田 好子 小田原女子短期大学, 食物栄養学科, 准教授 (30259163)
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キーワード | 消費購買活動・生活情報 / 安心・安全 / 消費生活用製品 / 消費者安全教育 / 学習指導要領 / 教科書 / 教材開発 |
研究概要 |
平成22年の小学校学習指導要領(家庭編)及びその解説と小学校家庭科教科書における安全・製品安全の記述分析の発展として、平成23年は、「平成20年告示中学校学習指導要領(技術・家庭編)とその解説における製品安全に関する記述分析」「平成21年告示高等学校家庭科学習指導要領とその解説(家庭編)における製品安全に関する記述分析」を、製品事故や安全の情報について総合的に提供するNITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)の製品安全広報誌「生活安全ジャーナル」に2編を発表し、事業者や一般消費者に対して消費者安全について、啓発することができた。 平成22年に分析した小学校家庭科教科書分析の発展として、「中学校技術・家庭(家庭分野)の安全に関する教科書分析」を茨城大学教育実践研究に発表するとともに、その分析結果から、<安全マーク>に着目し、「小学校家庭及び中学校技術・家庭(家庭分野)における<安全マーク>の教科書分析では、教科書における<安全マーク>が、各教科書で、それぞれ違うデザインで表され、統一性がないことを指摘するとともに、安全に関する記載について、一般注意などの注意図記号を説明とともに、統一した<安全マーク>として教科書に積極的に記載することを提言した。 また、消費生活用製品における安全・安心な視点からの取り扱い意識や配慮すべき実態等の現状を探り、平成22年に調査報告をした大学生の場合と比較・分析し、消費生活用製品における消費者安全教育の課題を、「高校生の消費者製品安全教育に関する研究」(小田原短期大学研究紀要)に発表した。 これらの研究成果から、消費者安全教育の教材開発研究の一環として、小学校家庭科教材として、「ピンクッションの手順書を取り入れた消費者安全教育の教材開発」(日本消費者教育学会消費者教育31冊)、「消費者安全の視点を取り入れたレシピカードの教材開発」(茨城大学実践研究30号)、「指編みによるアクリルたわし手順書の開発」(茨城大学教育学部紀要61号)の3編、大学での教師教育として「教師教育における家庭での掃除実践に向けた学習シートの作成」(茨城大学教育学部紀要61号)の1編を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
授業実践や学会発表などの成果を、論文としても成果を公表することができたこと。具体的には、学習指導要領及びその解説における安全・製品安全に関する分析に加え、安全・安心の視点を取り入れた教材開発を大学での教師教育として2編、家庭科小学校教材3編とともに、教科書分析からは、安全マーク>への提言をすることができたこと。高校生の消費生活用製品における安全・安心な視点からの実態調査ができたこと。 中学校においては、コンロ、電気ポットなどの身近な製品事故防止に向けての授業実践が実施できたこと。
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今後の研究の推進方策 |
教科書分析で得た結果の成果として、日本消費者教育学会で、さらに、教師教育での授業デザインを日本家庭科教育学会で発表する。さらに、大学での教師教育、小・中学校での消費者安全教育教材開発研究の一環として、さらに研究協力者として、小・中学校教員の協力のもとに、教材開発を進め、紀要等で、その成果を発表するとともに、成果物である学習シート、教材シートを広く配布できるようにする。 また、震災などの防災を含めた消費者安全教育の教材開発をより進める緊急性があるために、『教員養成における安全管理教育のカリキュラムデザイン』についての報告会開催を取りやめ、授業に生かせる教材開発を中心にすることにして、校種に対応した消費生活用製品等の安全管理を徹底できる教員だけでなく、製品事故防止を児童・生徒とともに授業実践していくなかで可能にしていく、安全・安心の視点に立った教材開発を進めていくこととする。
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