本研究は父親及び母親の生活時間や育児行動というライフスタイルが、保育所児の睡眠習慣に及ぼす影響を質問紙調査及び睡眠調査を通して明らかにした。 子どもの22時以降の遅い就寝時間には母親の「帰宅時間」「起床時間」「睡眠管理」が影響要因であった。一方、父親については影響要因は見いだせず、子どもの睡眠習慣形成においては父親は「不在」であることが指摘できた。子どもの睡眠習慣形成においては、母親に役割やその責任が集中しており、子どもの睡眠に問題が生じると母親の心理的健康も損なうことが示唆された。保育現場においては、睡眠習慣類型により子どもの睡眠を把握し、類型に応じた子どもや家庭支援をすることを提案した。
|