研究概要 |
生活環境性カビの空中伝播に関して以下の2分野で研究を実施した。 A.室内環境におけるカビ汚染測定技術の開発: 室内環境のカビの生態に関する調査研究を実施した。本調査研究は、建築分野ではほとんど検証されていなかった。落下法と、浮遊法により測定を実施した。特定の室内環境の空中カビを数種指定(Aspergillus, Alternaria, Acremonium, Eurotium, Cladosporium, Botrytis, Trichoderma, Rhizopus, Wallemiaなど)し、特定カビ分布と生態を研究した。特定の室内環境の空中カビを分離培養して落下法:10~30分開放式浮遊法:100Lサンプラー吸入式による成績を比較検討した結果、カビは細菌と異なり両者間での相関性が認められる傾向があった。次年度以降もできるだけ同一住宅にて経時的に検証する予定である。 B.室内環境でのカビとカビ細胞片分布の特異性研究: 以前の調査によって得られた上記空中カビの中から、主要な菌種・菌株に限って分布特異性を検討した。注目した点は、栄養成分と環境状態因子から検証した。結果として、個別住宅でのカビ特異性を確認できた。主要な種類であるCladosporium, Penicillium, Fusarium, Alternariaの分布特異性の詳細は次年度検討する。
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