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2010 年度 実績報告書

環境負荷の軽減と循環型資源の形成を目指した安全・安心なリサイクル発酵調味料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22500769
研究機関酪農学園大学

研究代表者

舩津 保浩  酪農学園大学, 酪農学部, 教授 (90382481)

研究分担者 里見 正隆  独)水産総合研究センター, 利用加工部, 主任研究員 (00344325)
キーワード環境負荷 / 循環型資源 / リサイクル / 発酵調味料 / 蒲鉾製造ロス / 食品添加物
研究概要

本研究の目的は練製品製造工程で発生する製造ロス(L)を主原料として麹と乳酸菌の添加によりヒスタミン(Hm)や食品添加物(FA)レベルの低い発酵調味料の製造し,発酵中のもろみと最終製品の品質を調査することである.現状調査ではLの種類は渦巻き蒲鉾(赤巻きと昆布巻)が多く,L量は生産量(月別)の約3%であった,Lを赤巻きとそれ以外に選別し,それぞれニギス魚肉を混合しない試料(A0とK0)と等量混合した試料(A1とK1)に対して食塩,水,醤油麹(A. oryzae),好塩性乳酸菌(T. halophilus)を混合し,常温で約6ヶ月間発酵させた.なお,ニギス魚肉のみを用いた試料を対照(C0)とし,発酵促進のため上記の試料にスミチームLP20(S)を仕込み時に添加した試料を同様に調製した(SC0, SA0, SK0, SA1, SK1).その結果,全窒素分はS添加有無にかかわらず経時的に緩やかに増加し,180日後はL量が多い程低値であった.pHをみると,C0は15日まで低下後,発酵終了まで緩やかに増加したが,L添加試料では発酵初期にpHが低下しその後発酵終了まで緩やかに推移した.一方,S添加試料ではいずれの試料も発酵に伴いpHが低下したが,SA1はその低下が緩やかであった.HmレベルをみるとC0とSA1は発酵中に上昇しそれぞれ45と90日目で1000ppmレベルに達したが,その他の試料では200ppm以下で推移した.Hm生成菌数もC0とSA1では発酵中に10^4/gレベル以上の増殖期間が他の試料よりも長かった.FAの調査からソルビン酸量は仕込み時にC0とSC0以外では230-850ppmであったが,発酵に伴い減少し,最終製品では検出限界以下,また,重合リン酸塩は仕込み時で既にいずれの試料にもピロリン酸やトリポリリン酸は検出されず,オルトリン酸のみが検出された.β-カロテンはK1とSK1のみで24-31ppm検出されたが,発酵に伴い減少し,最終製品では検出限界以下となった.最終製品の味覚分析からK0とSK0はバランスタイプ,K1とSK1は濃厚・コクタイプに分別された.

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公開日: 2012-07-19  

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