研究課題/領域番号 |
22500783
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
翠川 裕 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 准教授 (10209819)
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研究分担者 |
翠川 薫 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (20393366)
中村 哲 独立行政法人国立国際医療研究センター, その他部局等, その他 (40207874)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | サルモネラ / MY現象 / ミドリング / 柑橘 / クエン酸 / アスコルビン酸 / 塩化ナトリウム / ラオス |
研究概要 |
我々は、本研究を通じて食中毒原因菌サルモネラが硫化水素産生を促進・または抑制させる機構(メカニズム)を有することを発見し、発見者の名前をとってMY現象と命名した。本研究の概要は以下のとおりである。 1つは、サルモネラの硫化水素産生が柑橘含有成分であるアスコルビン酸およびクエン酸によってDHL培地上に産生された硫化水素と培地鉄源が反応し、硫化鉄の黒環(ミドリング)形成に象徴されるように促進されること。 2つ目は、逆に塩化ナトリウムの濃度を上げることで逆に硫化水素産生を抑制することである。サルモネラの場合、塩化ナトリウム濃度を上昇させることで菌の増殖が阻止されるが、先立って硫化水素産生が抑制されることを解明した。 本メカニズムを具現化するために、前年度に「塩化ナトリウムを含むサルモネラ菌検出用培地」と題して特許を出願したものを、裏付ける新たな実験結果を得た。研究結果の詳細は、新たに特許出願を予定しているために明らかにできないが、産業に応用することも可能である。 また、本研究の成果はラオスで首都ヴィエンチャン郊外農村住民のサルモネラ保菌率の経年変化の調査の際のサルモネラ菌検出方法に生かされた。2012年度の調査では、検便協力者150名のうち、19名からサルモネラを検出した。率にして12.6%の現地住民がサルモネラを保菌していたことになる。サルモネラをの保菌を調べた2005年は30%の保菌であった。過去10年で倍増しているGDPラオスの経済発展とともに、逆比例する形で感染症サルモネラの保菌率は年々低下している事実を解明した。本研究の内容成果は、平成25年3月に開催された日本衛生学会包括感染制御研究会シンポジウム「グローバル感染症に対するリスク管理と予防対策」にて発表された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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