研究課題/領域番号 |
22500789
|
研究機関 | 中国学園大学 |
研究代表者 |
川上 祐子 中国学園大学, 現代生活学部, 教授 (20321200)
|
研究分担者 |
川島 愛子 中国学園大学, 現代生活学部, 講師 (70563617)
真鍋 芳江 中国学園大学, 現代生活学部, 准教授 (60331823)
北島 葉子 中国学園大学, 現代生活学部, 助教 (60351970)
|
キーワード | 脂肪酸 / 炎症性腸疾患 / 栄養食事指導 / 食事調査 / QOL / 自己効力感 |
研究概要 |
本研究では脂肪酸交換表を作成し、その有効性を患者の血中脂肪酸等を測定することにより検討予定である。本年度は昨年度作成した脂肪酸交換表を、実際に患者さんに活用していただくように使い方の説明を行ない、n-3系多価不飽和脂肪酸を摂取する効果について栄養食事指導を行なった。対象患者はクローン病患者25名と潰瘍性大腸炎患者23名であった。その時に併せて脂肪酸測定用並びに検査用採血と食事調査、QOL調査、自己効力感調査を行なった。現在は脂肪酸の分析、各アンケート調査を集計分析中である。調査結果として、脂質摂取量は対象群(1.0±0.3g/kgIBW)に比して、クローン病患者(0.5±0.3g/kgIBW)と潰瘍性大腸炎患者(07±0.3g/kgIBW)共に総脂肪摂取量が少なく、脂質エネルギー比率は対象群(29.6±6.9%)に比して、クローン病患者(15.0±6.3%)と潰瘍性大腸炎患者(19.3±5.6%)であった。n-6系多価不飽和脂肪酸のみならずn-3系多価不飽和脂肪酸の摂取も減少していた。両疾患共に、血漿リン脂質脂肪酸組成においては、飽和脂肪酸ならびに1価不飽和脂肪酸mol比の増加や多価不飽和脂肪酸mol比の減少が見られた。多価不飽和脂肪酸の中ではn-6系多価不飽和脂肪酸mol比ならびにエイコサペンタエン酸mol比の減少が認められた。好中球リン脂質脂肪酸組成においては、一価不飽和脂肪酸mol比の増加や多価不飽和脂肪酸mol比の減少が見られた。多価不飽和脂肪酸mol比の中ではリノール酸mol比ならびにエイコサペンタエン酸mol比の著しい減少が認められた。QOL,自己効力感に関しては、脂肪酸交換表使用前と後での比較を予定している。 また、今年度は6月から1年間脂肪酸交換表使用後の脂肪酸測定用並びに検査用採血と食事調査、QOL調査、自己効力感調査をおこなうために準備をしている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた病院の協力を得て順調に進展している。
|
今後の研究の推進方策 |
研究計画の変更等はない予定である。
|