研究課題/領域番号 |
22500796
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研究機関 | 神奈川工科大学 |
研究代表者 |
饗場 直美 神奈川工科大学, 応用バイオ科学部, 教授 (50199220)
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研究分担者 |
金田 雅代 女子栄養大学短期大学部, 食物栄養学科, 教授 (30413066)
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キーワード | 食教育 / 栄養教諭 / 栄養情報 |
研究概要 |
本研究は、現在学校で行われている食育や学校から家庭に発信されている食育情報(献立表や給食便り等)の実態調査を行うとともに、これら食育情報の家庭への波及効果を検証し、効果的な食育実践のための学校(小・中)と家庭の食育連携のあり方や、学校から家庭への食育アプローチ法を明らかにすることを目的とする。 本年度は、昨年度までに実施した2県の小中学校のアンケート結果収集に向けてこれまでに得られたデータのデータベース化を行うとともに、新たに2県における小中学校でのアンケート調査を実施するとともに、2県での調査のためのフィールド設定等を行った。調査実施に当たっては、調査技術等の標準化を図るために、実施県での小中学校の栄養教諭および学校栄養職員の中で、本調査に協力可能な栄養教諭等からなる調査研究会を設立し、調査実施方法およびデータ入力法について講習会を2~4回実施した。 データベース作成は、各県での調査研究会を中心に小中学校別に、学校単位、県単位で入力を行い、データ入力後、2名1組でのデータの再チェックを実施し、データの整備を図った。 また、学校で作成している食育年間計画あるいは年間で実施している食育についての情報を収集した。各学校から家庭に発信されている食育に関する情報として、給食便り、食育便りなどの食育にかかる情報媒体を学校ごとに1年間収集し、情報の種類、頻度、内容についてデータ抽出を行い、すべてコード化を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究実施に際し、調査可能な県単位での調査研究会を立ち上げ、事前の調査内容及び調査実施に関しての共通意識を共有することによって、調査の標準化ができた。また、その調査研究会開催による調査に当たる栄養教諭の意識・意欲の向上を引き出すことに成功し、調査を潤滑に実施することが可能となった。そのため、本年度までにデータ収集予定であった30000人のデータをほぼ収集することに成功し、現在そのデータベースを順次解析できていることより、順調な進展をしていると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は研究最終年度に当たることから、データ集約によるデータベース作成と統計解析を行い、学校での食育の取り組みが家庭へ及ぼしている波及効果について明らかにする。またその成果を、学会等において発表する。また、学校で作成している食育年間計画あるいは年間で実施している食育についての情報を昨年に続き収集する。昨年度収集した食育情報についてデータ項目の設定とデータ抽出、データベース作成を行う。調査に先立ち構築した調査研究会での研究会開催により、調査担当者の技術及び解析能力が向上し、積極的な関与が期待できる。
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