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2010 年度 実績報告書

科学的な評価と研究の手法を導入した物理教育の改善

研究課題

研究課題/領域番号 22500801
研究機関東京学芸大学

研究代表者

新田 英雄  東京学芸大学, 教育学部, 教授 (50198529)

キーワード物理教育 / 評価 / ピア・インストラクション / FCI / 相互作用型授業 / 能動的学習
研究概要

本研究の目的は,物理教育の改善をもたらすための物理教育・科学教育に対する科学的な研究の手法を開発・改良し,これに基づいてわが国の教育環境に適合する実施可能で効果的な教育手法や教材を,可能な限り客観的で定量的な裏付けを添えて開発し検証することにある。平成22年度は,主に以下の2点について研究を実施した。
(1)力学概念理解度調査のための標準テストの開発と精緻化
米国で開発された理解度測定のための代表的な標準テストFCI(Force Concept Inventory)については,すでに研究代表者らによる和訳が作成されていたが,連携研究者,研究協力者とともに訳文を精緻化した。なお,旧訳と新訳において,測定結果に有意な差が出ないこと,すなわち旧訳の統計的な結果は継続的に比較対象とできることを検証した。さらに,日本で開発された基礎物理調査との比較検討を行い,FCIの代替可能性について検討したが,基礎物理調査との相関は十分に強くはないことが明らかとなった。
(2)ピア・インストラクション方式による相互作用型授業の開発
高等学校物理I及び大学基礎物理学において,研究協力者とともにピア・インストラクションによる相互作用型授業の実践的開発を行った。2010年度は,ピア・インストラクションに適した設問の作成と試用,ICTを活用した実験との併用,小テストとの組み合わせ等を試みた。また,(1)のFCIを科学的な授業評価の指標として用い,Hake ゲインを算出したところ,0.39という値を得た。なお,ピア・インストラクションの教育効果を数学的に記述する理論の構築を開始した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] FCI (Force Concept Inventory)とは何か2011

    • 著者名/発表者名
      新田英雄, 塚本浩司
    • 雑誌名

      大学の物理教育

      巻: 17 ページ: 16-19

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 物理教育委員長として2010

    • 著者名/発表者名
      新田英雄
    • 雑誌名

      日本物理学会誌

      巻: 65巻 ページ: 837-837

  • [雑誌論文] Mathematical theory of peer-instruction dynamics2010

    • 著者名/発表者名
      Hideo Nitta
    • 雑誌名

      Physical Review Special Topics-PER

      巻: 6 ページ: "020105-1"-"020105-4"

    • 査読あり
  • [学会発表] Mathematical theory of peer-instruction dynamics2010

    • 著者名/発表者名
      Hideo Nitta
    • 学会等名
      GIREP-ICPE-MPTL2010
    • 発表場所
      Centre des Congres (Reims, France)
    • 年月日
      2010-08-24

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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