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2012 年度 実績報告書

科学的な評価と研究の手法を導入した物理教育の改善

研究課題

研究課題/領域番号 22500801
研究機関東京学芸大学

研究代表者

新田 英雄  東京学芸大学, 教育学部, 教授 (50198529)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード物理教育 / ピア・インストラクション / 評価 / 協同学習 / 素朴概念 / 個別指導 / 相互作用型授業
研究概要

(1)標準質問紙の改善:本研究の一部として訳文を完成させた標準力学テストFCI(Force Concept Inventory)を実施した。一方,FCIの実施に30分以上を要することが問題点として挙げられており,より短時間で終了する標準テストの作成が望まれている。そこで本研究では,日本で開発された10分程度で終了する「物理基礎調査」に着目して継続実施し,FCIとの相関を調べてきた。しかしながら,FCIとの相関は代替として利用できるほどには強くなかった。そこで平成24年度は「物理基礎調査」の問題を一部修正して,FCIとの相関に変化があるかを調べたが,期待されるほどの相関の強まりは見られなかった。
(2)相互作用型授業の改善と評価法の開発:相互作用型授業の実践研究としてピア・インストラクションを基盤とした授業の実践研究を引き続き行った。特に平成24年度は,先行オーガナイザーとしての予習とメタ認知促進としての授業の振り返りを導入し,一層の授業改善と新たな評価基準の策定を試みた。その結果,振り返りの記述の充実度とFCIゲインとの間に相関が見出された。これはメタ認知を深めることにより物理学習の理解が促進されることを示唆している。
(3)初学者の物理概念把握に関する基礎研究:昨年度に引き続き,学生・生徒への面談等による初学者の物理概念の理解過程に関する基礎研究を行った。平成24年度は,高校生5名に対し個別指導を行なったときのプロトコル分析によって理解過程を調べた。個別指導の技術的部分では市川の開発した「認知カウンセリング」の手法を援用した。調査研究の結果,初学者の物理理解はほとんどが不完全な状態にあることが明らかとなった。なお,個別指導の効果を評価するために,コロラド大学の開発したCLASSを用いた。事前事後調査から,個別指導によって科学的な見方・考え方が向上することが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] アフォーダンスから見た素朴概念2012

    • 著者名/発表者名
      新田英雄
    • 雑誌名

      物理教育通信

      巻: 150巻 ページ: 30-35

  • [雑誌論文] 大学院生の物理教育研究2012

    • 著者名/発表者名
      新田英雄
    • 雑誌名

      物理教育通信

      巻: 149巻 ページ: 55-56

  • [雑誌論文] 素朴概念の分類2012

    • 著者名/発表者名
      新田英雄
    • 雑誌名

      物理教育

      巻: 60巻 ページ: 17-22

    • 査読あり
  • [学会発表] Naive Conceptions in Terms of Affordance Theory

    • 著者名/発表者名
      Hideo Nitta, Mayuko Koh
    • 学会等名
      World Conference on Physics Education
    • 発表場所
      Bahcesehir大学(イスタンブール,トルコ)
  • [学会発表] ピア・インストラクションは「発達の最近接領域」を刺激するか?

    • 著者名/発表者名
      新田英雄,森口真靖
    • 学会等名
      日本物理学会2013年年会
    • 発表場所
      広島大学 (広島県)
  • [学会発表] 新田英雄,川島愛美,西村塁太

    • 著者名/発表者名
      ピア・インストラクションを導入した授業実践とその評価
    • 学会等名
      2012年度物理教育研究大会
    • 発表場所
      北海道大学 (北海道)
  • [学会発表] ピア・インストラクション型授業の理論的分析と評価

    • 著者名/発表者名
      新田英雄,工藤知草
    • 学会等名
      日本物理学会2012年秋季大会
    • 発表場所
      横浜国立大学 (神奈川県)

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公開日: 2014-07-24  

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