研究概要 |
本年度は主に,力学現象と法則・数式を紐付け,現象をリアルに認識することを目的に,Wiiリモコンを加速度センサとして活用した加速度モニタリングソフト(Wii加速度メーター)の開発と改良に取り組んだ。 自由落下・投げ上げ・振動・等速円運動など典型的運動に対するWii加速度メーターの応答性を確認し,加速度のリアルタイムモニタリングが実用的なレベルで可能であることが分かった。また,可視化の手法に関しては,現在加速度の3軸方向成分をそれぞれグラフ化し,リアルタイムに表示している。特定の方向成分に着目したい場合はそれのみを選択的に表示できるが,今後は成分のみならず加速度の大きさの表示も追加機能として検討する。さらに学習者の理解を深める効果を期待して,実物のWiiリモコンの姿勢をパソコン画面上に3次元表示する機能の追加について今後課題とする。 次年度の「現象と法則・数式を紐付ける授業シナリオの制作と公開」を目指し,サーバー導入の検討を始めた。ハードウェアのみならず,授業シナリオの共有のためにどのような機能と環境を用意するか,そのための情報収集を実施した。特に,2010年12月の情報教育研究集会で出会った「オープンソース動画配信システムKaltura」は本プロジェクトで活用できるのではと考える。 また,Wiiリモコンを活用した授業シナリオとその学習理論的意義について,2011年3月の応用物理学関係連合諸演会(神奈川工大)で発表した。
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