研究課題/領域番号 |
22500830
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研究機関 | 一関工業高等専門学校 |
研究代表者 |
梅野 善雄 一関工業高等専門学校, 一般教科・自然科学系, 教授 (30042211)
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研究分担者 |
梁川 甲午 一関工業高等専門学校, 物質化学工学科, 准教授 (20042210)
貝原 巳樹雄 一関工業高等専門学校, 一般教科自然科学系, 教授 (20290687)
福村 卓也 一関工業高等専門学校, 物質化学工学科, 准教授 (50360326)
千葉 圭 一関工業高等専門学校, 一般教科人文社会系, 准教授 (00236811)
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キーワード | 技術者教育 / 工学実験 / 化学工学 / 数式処理電卓 |
研究概要 |
■研究の目的 本校の物質化学工学科では、数式処理機能を持つグラフ電卓を入学時に学生に購入させている。この電卓の機能は極めて高度であり、多様なセンサーを接続して実データを直接収集することもできる。本研究では、この電卓を数学教育の中で使用するばかりではなく、物質化学工学科の専門科目や実験・実習の中でも積極的に活用して、数式処理電卓の総合活用を図り、創造性にあふれた実践的工業技術者を育成するための新たな教育プログラムを構築する。 ■平成23年度の研究概要 (1)この電卓とセンサーを利用する学生実験を3種類行い、工学の学生実験での有用性を確認した。 行った実験は、(1)3年の物理化学実験で、「液体の蒸気圧」ならびに「個体の状態図」のテーマの際に圧力センサーと温度センサーを利用した。(2)5年のプロセス工学実験で、連続撹拌混合槽の濃度変化を追跡する際に塩素イオンセンサーを利用した。(3)専攻科の特別実験で、光の散乱を利用した粒度の測定方法を開発する目的で光センサーとロータリーモーションセンサーを利用した。 (2)選択式問題の提示ツール「Study Cards」を利用する教材を作成し、実際の授業で試行した。 しかし、有意な効果は現れなかった。 (3)グラフ電卓とセンサーを大学の物理教育で利用している北海道教育大学(函館校)から講師を招聘して、今年度の実践報告の発表を兼ねた研究会を開催した。 (4)低学年から高学年まで、グラフ電卓のいろいろな利用法を解説した冊子(111頁)を作成した。 (5)上記の冊子をHPでも公開した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究分担者の1名が外部機関に転出し、予定された実験の一部を行うことができなくなった。
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今後の研究の推進方策 |
(1)昨年度の実験を継続するとともに、他にセンサーを利用した実験ができないかどうか検討する。 (2)Study Cardsを利用する教材を蓄積し、その効果について継続的に調査する。 (3)専門科目の座学での利用のあり方について、継続的に検討する。 (4)これまでの実践で得られた工学教育における効果等について、研究会等で発表する。
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